しぜんを愛でる ~自然の恵みをいただく【ワラビ採り】~

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自然は好きだけど、普段の生活の中ではいまいち身近に感じない…。
そういう方って結構いるのではないでしょうか。
今回は、高原で生まれ育ち、山歩きが大好きな人生の先輩であるトシコさんに付いていき、季節の山の恵みを教わってきました。
 
車で山の方へしばらく走っていくと、ワラビの採りやすい場所があるといいます。
「あぁ、もう(やぶ)になってるけどね~。降りてみましょうか」
早速車から降りて、道沿いの土手に目を向けてみると…

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これ、何だか分かりますか?〇で囲っているのが「ワラビの親」
よく見ると、生い茂る土手の茂みにワラビがニョキニョキっと顔を出しています。
 

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サクサクとワラビを採っていくトシコさん。
(やぶ)ってくるし、今の時期はもう採る人いないかもね~」
けれど、後々のものはよく水分を吸っていて食感が柔らかいそうです。
 

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「この辺のは小さいけど、こういう枝分かれしているのはお味噌汁に美味しいよ」
目が慣れてくると、次々に見つかるワラビ。
採りだすとハマってキリがありません()
 
「無心になれていいのよね~、山の方にくると気持ちがスッキリする」とトシコさん。まだ少し来ただけだけど、その気持ち分かるなぁ~と思わず深呼吸。
「あんまり根っこの方から取らなくていいからね、下の茎は固いから」
まだ要領がつかめませんが、ほどほどの場所でプツン、プツンと採り続けます。
 

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その後、山の方を少し散策しながら「あっ!咲いてる~!」と見つけたのは
キンランという花。森の中でひっそりと自生していました。
「ギンランっていう白い花もあるのよ」と、いとおしそうに見つめています。
「私はこういうの、絶対に採らない。この場所でこそ咲いているものだからね」

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…けれど昔に比べて、本当に見かける数が減ったのよね~、と寂しそうにポツリ。
日々自然と接しながら鳥や動物、植物を観察していると、ちょっとした変化でも色々と分かることがある。本当に、ここ数年の間だけでも自然環境が変わった…と嘆きます。
 

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そしてこちらはキイチゴの実。
土手の茂みに点々と自生していました。
実の小さな一粒、一粒がつやつやに光っていて、なんとも可愛いお姿。
枝にトゲがあるので注意しながら、指先で優しく包むように実を外すと、
ポロっと綺麗に取れます。
小さくて色のうすい黄色のものはすっぱくて、
山吹色のように濃い黄色のもちっと弾力があるのは甘くて美味…!
口に含むと舌先だけの美味しさじゃなくて、身体がきゅっとよろこぶような味です。
 
「あっちも良さそう、ほら!行ってみる?」
ニコニコしながら、ほら、ここにもあるよ!と楽しそう。
食べたいというより、いい実を見つけて手で採ること自体が楽しい!
鳥のさえずりを心地よく聞きながら、無心に山道を散策してしまいます。
 
そんな風にしていると、あっという間に時間が過ぎていってしまいました。
「まだまだ色々あるんだけどね~」 私も興味深々です!
 
…と、こんな感じで、今後もブログにて自然と親しむ術をご紹介していきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに!
 
そしてご存知の方もいると思いますが、せっかくなので
ワラビのアク抜きの仕方までご紹介します。
最初にトシコさんがアク抜きしたワラビを見て「きれいな色だな~!」と思った私。
それまではワラビって茶色いイメージしかなかったのです。
色自体はワラビの種類によるのかもしれませんが
簡単・きれいに仕上がりますよ。
 

トシコさん流・ワラビのアク抜き法

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まずは下処理。根を揃えて(固い部分を切る)鍋にお湯を沸騰させます。
 

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② 炭酸(重曹)を二つまみ程、全体に振りかけます。
「いつも目分量なのよ~()
写真の量で、表面がうっすら白くなるくらいの量です。
 

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③沸騰した鍋の火を止め、一旦落ち着かせたお湯(※でないとワラビが煮えてしまう為)
をかけて、混ぜながら全体になじませます。
(少しずつ何度かに分けて混ぜていきます)
 

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④しっかり浸かる位にお湯を入れたら、最後に落しブタ(無ければお皿でも)
をかぶせて、自然に冷めるまで待ちます。
冷めたら、何度か水洗いしてアク抜き完了です。