ハタイ自然療法センター

 

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南狭野地区にある施設「たかはるヒト×コト交流センター」内に、ハタイ自然療法センターがOPENしました。立上げ人の幸田麻紀さんは、元々関東でアーユルヴェーダの治療に関わる仕事をされていましたが、様々な縁がつながり7年前に宮崎の地へ移住。
現在は西都市で「アーユルケアはうすモークシャ」を営業されながら、新たな移住先の高原町で滞在型リラクゼーション施設をつくりたい…!と志を抱かれ、様々な活動をされているとてもエネルギッシュな方です。
アーユルヴェーダ自体、世に広く認知されている訳ではないので、それってなに?どんなことをするの?という方も多いと思います。
アーユルヴェーダとは、5000年前から続くインド伝承の医学です。(世界最古!)
“生きるための知恵”という意味があり、様々な症状に合わせてマッサージなどの治療が施されます。《人には3つの要素(ヴァータ・ピッタ・カパ)が備わっており、そのバランスが崩れると病気になる。そのバランスを取ることで健康を保つ》という根本理論に基づき、症状に合わせた施術が行われます。
今回、まずは実体験を…ということで、メニューの一つである「シロダーラ」を受ける様子を拝見させて頂きました。
 
まずは問診票。生活習慣などの問いに対して記入し、ヘッドマッサージを受けます。
その後用意されたバスローブに着替え横になり、額に向けてオイルを垂らします。
頭から下に、手でオイルを流す感じで、繰り返し繰り返し、垂らし続けます…
見るからに心地よさそう~!
 

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《シロダーラ》オイルを額に垂らし続けて、ストレスや不安を取り除きます。

 
シロダーラ後はゆっくりお風呂に入れます。
部屋に戻ってくると、すっきりした表情の当人さん。
顔色が施術前と明らかに違います。
“意識がどっか行ってた” …そうでしょう、イビキをかいてらっしゃいました(笑)
 
幸田さん:頭が軽くなって、(肌色が)白くなるんですよ。半瞑想状態が一番いいんです。
夢かな~起きてるかな~みたいな。今日は良く眠れますよ。
ストレスにもすごくいいんですよ、シロダーラは。ストレス疾患、うつ、精神疾患摂食障害とか…血圧などにも効果があります。
 
―そうなんですね、見るからに心地よさそうで…私もやりたかったです(笑)幸田さんが、最初アーユルヴェーダを学ぶことになったキッカケって何だったんでしょうか?
 
幸田さん:最初は…というか、子供のころから遺跡が好きだったんですよ。
カンボジアアンコールワットとかね、本当に好きで。小学生の時はお地蔵さんが好き、とか図鑑だったら遺跡のページばーっかり見てたりとか…
変わった子だったんです(笑) 東洋の古い建物が好きだった。
でもなんかね~、そっちに行こうとしたら壁にあたるの、大学受験とかもね…。
 

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そんな中、病院でアレルギー体質だと診断を受けた幸田さん。
副鼻腔炎になり、すごく痛い鼻洗浄や、抗生物質の服用でお腹を壊したり…
こういう治療は合わないなと気づきます。
大学の授業で漢方が身近にあったことで東洋医学を独学で勉強し、そこからアーユルヴェーダの魅力にはまってからは猛勉強!関東で統合医療を行うハタイクリニックで研修ののちに、8年半そこで働きながら経験を積みます。そして20代の頃から「移住するなら南へ」との想いがあった幸田さんは、恩師がお亡くなりになる前に“移住してアーユルヴェーダを広めます”と伝えたそうです。
 
幸田さん:アーユルヴェーダに行きつくまでは壁に当たることが多かったけれど、アーユルヴェーダに関わってきたら、どんどん縁ができたり物事が繋がってきてるんです。ポンポン決まって、流れに乗って行ける感覚があったので、これが使命なんだろうなと思って。遺跡の研究は今世ではやるべきことじゃないんだろうなと。
…ずっと好きなんだけどね(笑)
 
無いものを作るのが得意なんです。
よく「獣道を作る人」って言われるんだけど(笑)
7年前に来たときは宮崎にアーユルヴェーダは全くなかったんですよ。
地道に広げてきて…まだまだなんですけどね。
でも楽しんでやってるから、楽しそうに見えるみたいで、どんどん人が集まってきてくれる。インドの講座なんかを企画したら、珍しいのでけっこう人が来たりしてね。
 
―“楽しさ”に人は惹き寄せられるんですね。高原町アーユルヴェーダって…
ぴったりという感じがします。
 
幸田さん:高原町の自然環境と、アーユルヴェーダはすごくマッチします。アーユルヴェーダの町にします!ってクラウドファンディングでも言い放ってきました()
そしたら美容室でもヘナを導入することになったりしてね。
自然療法の町にしたいなって。
 
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下手に都会のマネをする必要はなくて。
地元にいる人たちは都会的なものが欲しいかもしれないけれど、
よそから人を入れるんだったら、このままの良さを残さないと意味がない。
これを崩してまで新しいものを作る必要はないと思うんです。
(ここの施設を)外の人がどんどん来る、そういう魅力のある場所にしたいなと思っていて。そうして人が来れば、地元の人も「あそこ人が来るね、なんだろう」って興味を持ってくれる…そうやって地元の人も来てくれたらいいし。こういう施設、全国的にも少ないんです。それを高原町につくる。大変だけどね、前例がないってことで…(笑)
 
どうしても日本の医療が現代医学一辺倒なんですよ。
ヨーロッパとかは自然療法をお医者さんがちゃんとやるんですよ。
ハーブとかを薬でちゃんと出すんです。
そこからまた更に選択肢が広がってくるんですけど…日本にはまだそれが無いから。現代医学の治療しかないんです。けれどそれが合わない人もいるので。
そうじゃない治療方法を求めている人たちが来てくれるような場所になればいいなと思っています。
 
―オイルマッサージなどからリラクゼーションのイメージを持たれがちだと思うのですが、治療として、医療としてもっと皆に知ってもらいたいですね。
具体的にはどんな症状の患者さんが来院されていますか?
 
幸田さん:アトピーの人、パーキンソン病、うつとか精神疾患の人も多いです。
膠原病、リウマチの人も…リウマチは骨が変形して破壊され、その部分が腫れて痛む病気です。東京にいた頃自宅へ通いマッサージしていた方がいたんだけど、3年目には炎症数値がゼロになっていたんですよ。
あとは不妊治療にも…実際に妊娠した人が数人います。オイルマッサージなどで身体のバランスが整ってくると、身体、子宮が温まり妊娠しやすくなるんです。
 
―すごいですね、是非皆さんに試してみて欲しいです。さっきからのお話を伺っていると、幸田さんはずっと想いを持ち続けて、現実に形にしていってるんですね。
 
幸田さん:それは確かにありますよ。ずっと思い続けていることと、
それを口に出すこと。すると形になっていくんです。
心の中で想っていても誰にも伝わらないから、止めちゃってても誰にもわからないけれど、それをずーっと言い続けていると形になっていくんです。
いい続けて、やり続ける…(笑)しかないです。
 

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 幸田さん、ありがとうございました。
 
 “このままの良さを残さないと意味がない”という言葉、本当にそうだと思います。
この地の何色にも染まっていない感じ…その余白に漂う自由が心地いい。
高原へ移住されてきた時、やっぱり山に惹かれましたか?と聞くと「あの山は神様がいます」という幸田さん。
実は、一緒に移住してきたパートナーの方がとても敏感な方だそうで、宮崎に来てからまずはキャンピングカーに乗り、全部見て回ったそう。それで「ここの山には神様がいる。本州にこんな山は無い、絶対いい!」と言って、幸田さんより先に霧島の山中の小屋を見つけて住み始めてしまったそうです。
その後、幸田さんご本人も高原の地で新居との縁があり…
「だってネコ10匹以上飼っていて、貸してくれる家なんてないでしょ?」と笑います。自然に生きていると、おのずと道が開けてくるんですね。
 
きっかけは遺跡から始まり、そこから紆余曲折しながらも行き着いたアーユルヴェーダ。そこから繋がっていく縁に身を任せながらも信念はしっかりと曲げず、また新たに高原の地を拠点にしながら、アーユルヴェーダの教えを広めていきたいと精力的に活動しておられます。一見とてもアグレッシブな方ですが、お会いすると“自然体”という言葉がしっくりくる雰囲気の素敵な方。いつもゆったりとした口調で、風通しの良い笑顔を見せてくれます。きっとこれからも沢山の方々が幸田さんを通じて、本当の意味での健康を体感していくんだろうなぁ…。
そう思うだけで、私も嬉しくなりました。
 

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