えがおリレーvo.4 瀬戸口 美智子さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第3回目、瀬戸口 美智子さんです。

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美智子さんは宮崎市出身ですが、ご結婚後にご主人の実家がある高原町へ移住されてきました。後にご主人は宮崎市へ単身赴任でのお仕事になり、二人のお子さんも東京と福岡へ…。現在はご主人のお母様とふたり暮らしです。
後川内地区で簡易郵便局を始めて早30年。今は簡易郵便局連合会・宮崎県の会長、九州地方の副会長、更に全国の理事も請負っているそうです。その他にもスポーツ推進委員(宮崎県副会長)、交通少年指導員、少年補導員なども…。
すごいですね~!と伝えると「ずっとやってると役が回ってくるんですよ~、頼まれると断れないし…やると今度は辞めずらくなるしね」とやや困り顔で軽快に笑います。
 
―元々宮崎市ご出身ですが、高原町での生活も長くなりますよね。ここでの暮らしの話を聞かせてもらえますか?
 
美智子さん:そうですね。最初は高原町へ行くんだと思ってたんだけど、いざ来てみると後川内という地区にお嫁に来たという空気感があって…。
ここの地域性もあるし、みんなつながりが強いんですよね。
よく「後川内って団結してるよね」って言われます。私も昔からのつながりの深さみたいなものを感じていて、そういう後川内地区の良い所を発信できたらいいなって思っています。人数も減ってきて難しいけど…なにか地域が元気になるものを作りたいんです。お祭りもそのうちの一つだし。
 
―後川内のお祭りのこと、昔ながらの感じですごく良いと聞いています!
 
美智子さん:そう、とにかく後川内を元気にしたいっていうのと、外に出ている人達が故郷に帰ってきた時に集まれる場所になれたらいいということで…毎年お盆の14日にやっているんですよ。
それも最初10人位のメンバーで「お祭りやりたいよね!どうしようか?」という所から始まり…来年は15年目で節目になるから、またちょっと盛り上げることができればいいな~と思っています。お盆に帰って来た人から、お祭りの会場で○○年ぶりに友達に会えました~!とか、来年は家族を連れてくるからまた開催してください!とか言ってもらえて…。

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―故郷に帰ってくる人にとっては嬉しいし、帰ってくる楽しみができますもんね。
 
美智子さん:うん、今ではみんな子供や孫がお祭りに合わせて帰ってくるって聞きます。そしてこのお祭りの屋台も、全部この地区の人達のボランティアなんですよ!
皆が友達に「手伝ってくれん?」って言って、それで成り立っていて…
それが本当にすごくないですか?みんなが口伝で頼んでくれて、最後まで、後片付けまでしてくれるんです。
屋台も色々あるんですが、焼きそばのコーナーはずっと恒例で小学校・中学校の先生たちがやってくれているんですよ。皆の協力で成り立っていることが本当にありがたいです。

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地元のお祭りならではの抽選会!右はじが司会をする美智子さん。

 

「人とつながっているのが楽しいから…」と学校での絵本の読み聞かせや、地域の体育館でミニバレーやエアロビクスもやられている活動的な美智子さん。それもそれぞれが都合のつく日に無理なくやっている、いつでも気兼ねなく参加できるように続けていると言います。「本当にやめるのはいつでも出来るので、細々と続けている感じかな~」
それって地域の皆さんにとってもありがたいことですよね。いつもは参加出来ないとしても、なくなると寂しいものです。継続は力なり。私なんかは、それって案外難しいことなのでは…と思ってしまいます。
 

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美智子さん:今は皆忙しくて普段中々会わないんですよね。
本当に、それは口蹄疫の時に感じました。その時期は人に会えなかったし、公民館なんかでも集まることが出来なくて、体育館も使えない。
週に何度か会っている人とも会えない。
人とこんなに会わないって…大変な事なんだなって思って。
いつもグランドゴルフやってる人達も、毎週やっていたことを急にやれなくなってストレスが溜まり「今日はおでん作るから皆うちにおいでよ~」って声かけて集まったのよ~って話してました。皆で集まって身体を動かしてコミュニケーション取る…ってあたり前のようにやっていたことが、急になくなると息づまりを感じるというかね。

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この前はさわやかスポーツ教室の活動で、小学生と高齢者とのグランドゴルフをしたんです。去年から学校の授業の一環としてやらせてもらえています。
最近は土日だとクラブなどで忙しい子ども達も多いんですよね、けど日中の学校だと集まれますから…結構にぎやかでしたよ。
 
―いいですね~!若い人とお年寄りが関わり合うことの大切さってすごくあると思います。美智子さんご自身は、今後こうしていきたいな~という想いなどありますか?
 
美智子さん:そうですね。これはまだ誰にも言ってないんですけど…(笑)
あと5~10年してそれぞれの役も降りて時間が出来たら、コーヒー飲んだりしながらお話できるような場所がつくれたらいいな~と思っていて。
今は難しいんですけど、いずれ形になれば…!と思っていますね。

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美智子さん、ありがとうございました。

 

後川内地区のこと、噂には聞いていました。
「地域のつながりが強い」「みんなで地域を盛り上げようという雰囲気がある…」
地域の人とのつながりで成り立っているというお祭りも、今では貴重になりつつあるのではないでしょうか。お盆時期に自然と皆に会える…というのも何だかいいですよね。
 
「エアロビも2人そろえばやりますよ、1人ではやらないけどね()
頼まれることがあると、その気持ちも嬉しいし、とりあえずやってみる。そして
止めることはいつでもできるからと、やり始めたことはできる限り続けていく。
その想いには、自分のやりたいことをやるというよりは周りのために…そしてそれが
自分のよろこびに繫がっているという気配が漂います。
人が好きで、自分の暮らす後川内地区を愛し、小さな郵便局でニコニコ笑う美智子さんは、地域にとってあたたかい光のような存在。
郵便局でおばあちゃんと会話する風景を眺めながら、ふとそう思うのでした。  

 

次回のえがおリレーは、美智子さんと同じく後川内地区にお住まいで、東雲(しののめ)太鼓に力をいれていらっしゃる方だということです。お楽しみに!
 
 
 
 
 
 

つばきの里(農家民泊)

高原町では「お試し滞在事業」を行っています。
 
高原町ってどんなところ?”  移住をお考えの方など、町内の雰囲気を実際に感じることができるのでご利用されてみてはいかがでしょうか。ただ泊まるだけではなく、それぞれで農業体験などができたり、現地のリアルな情報が聞けたりするのでオススメですよ。
今回はいくつかある宿泊施設の中から広原地区にある「つばきの里」をご紹介。
齋藤さんご夫婦がご自宅を農家民泊施設として運営されています。その名の通り
つばきの木が敷地内にあり、大自然を感じることのできるロケーションにあります。

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目印となる “やぐら” ここで眺める景色や夜空はかくべつ…!

 

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こちらが齋藤さんのご自宅。脇には立派なつばきの木、その前には広い畑が広がっています。

 

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優しい雰囲気の龍雄さんと、元気いっぱいの孝代さん。

 

―民泊を始めたきっかけを教えて下さい。
 
孝代さん:夫が先に知り合いと話してて…もう二人で決めちゃってたのよ!(笑)
もし私に話が来てたら反対してたかもしれない、だって(要領が)分からないもの~!けどトントンと決まってしまって、そこから家の障子を張り替えたり、各種手続きしたり、車も乗りやすいのに変えてね。
でもまぁ、やってみたら楽しいんですよ。ボケ防止にもなるしねっ(笑)
 
龍雄さん:民泊一回目の人達は神戸の人達で、「星空を楽しみにしてる」って言っていて。神戸の街は夜明るいから滅多に星が見れないらしくてね…
そこからやぐらを作ったんですよ、星をゆっくり眺めてもらえるようにと。
 
―印象に残っている思い出などありますか?
 
孝代さん:最初に来た子ども達(修学旅行生4人組)は今でも印象に残っている。
一生忘れない。自分達も初めてだから一生懸命!こちらの不安もあるけど、子どもたちはもっと不安だろうからね。そういうのは見せちゃいけないと全員の名前を最初に覚えて、会った時点ですぐ名前を呼んだら喜んでくれたりしてね…。
そして夕食にチキン南蛮作っていたら、4人の合唱が聞こえてきて「すごいね~、あなたたち歌上手いね~」って。それが忘れられないんですよ、すごく心に残っていて。そういう思い出全部、それぞれが素晴らしくて…。
 

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福岡からの修学旅行生4人組の民泊当日。まず家に着いたら自己紹介やお話で打ち解け合います。
「じいちゃん、ばあちゃんって思ってね~」
 
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お腹が空いてるだろうと、この日はすぐにお昼ごはん!定番のジャーマンポテトと、他にも沢山の品々…
 

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たくさん食べた後は畑で農作業体験!ネギやさつまいもの収穫を皆でワイワイ!楽しみながら…

 

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つばきの里の畑で採れた、うつくしき新鮮なお野菜たち!

 

―民泊をする上で大切にしていることはありますか?
 
孝代さん:一番気を付けているのは、自分達が常に初心に帰ってやること。
気を張ってやっていますよ、ケガをさせたらいかんからね。
龍雄さん:ケガや病気をさせないこと、目を離さないことですな。
孝代さん:あとは「ここに来たら絶対に仲良しこよしだよ~いじめはダメ!」
そんな感じ。中学校一年生なんかは元気ですよ、女の子でも本気で枕投げしますからね(笑)  あとやぐらに登った人には皆、東西南北に向かって「ヤッホー!!」って叫んでもらうんです、大人でもね(笑)ここは周りに迷惑掛からんから、大きい声で腹から叫んでいいよ~!って言うと、皆やってくれますよ。
うちのしきたりです(笑)

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―それはいいですね~!普段大声を出すことって中々ない…発散してスッキリしそう!
 
孝代さん:そう、我が家は楽しんでますよ。楽しんでもらえるとこちらもパワーをもらいます。学生さんで帰りに泣いて帰っていく子がいるんですよ、たった一泊で。校長先生が言ってましたよ。「学校に3年間もいて泣かない子がいるけど、たった1泊2日で泣いて帰る子がいる…そこが民泊の良さですね」って。
龍雄さん:部屋に来て「あれ、しずかだな~」と思ったら、みんなでしくしく泣いてるんですよ。こっちまで涙が出ますわ(笑)
ここを第二のふるさとだと思って欲しい。
“孫って言われてうれしかったです”って手紙をくれた子もいましたね。
 
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龍雄さん、孝代さん、ありがとうございました。
 
最初は  “ 私に(民泊の)話が来てたら反対してたかもしれない ”
とおっしゃっていた孝代さんですが…。いやいや、ハマり役としか思えません。
優しく大らかに構える龍雄さんと、元気いっぱいにイキイキと動き回る孝代さんは
はたから見てもすごくいいコンビ。
あっという間に周りの人々を笑顔でいっぱいにします。
「私たちのお孫ちゃん達!!」と目をキラキラさせながら話しかけてくる孝代さん、そして出される美味しそうなお昼ごはんに、初めてここへ来た中学生もあっという間にキンチョーがほぐれてニコニコ嬉しそう~。そして一緒にいた私までお二人の温かなお人柄に元気をもらい、こころホクホク。そして取材後は、その日の楽しそうな夕食風景を思い浮かべながら…つばきの里を後にしたのでした。
 

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えがおリレーvo.3 田口 恵さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第3回目、田口 恵さんです。
 

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高原町出身の恵さんは現在、後川内地区に家族で暮らしています。
高校卒業後には熊本へ行き、そこで出会った(偶然にも同じ高原町出身だった!)
旦那様とご結婚。その後お子さんが2歳になったときに、ふと高原町へ帰ることになったそうです。
 
「熊本もすっごく楽しくて。けど何か自然な流れで帰ったんですよね…子どもも出来たことだし、そういえば二人とも高原出身だったねって()
 
出産後、子育てしながらエステの仕事をしていた恵さんは、高原町へ帰って来てから務めたサロンでの経験を活かし、今から3年前に自分のお店をオープンしました。
 
「その時務めていた小林市にあるサロンのオーナーが整体師さん、その奥様がエステティシャン。その時期に講師として来ていた先生も、リンパやアロマを教えていたセラピストさんだったという流れで、すごく運が良かったんです。
そのすべてを習得できたという…。
けど仕事柄、土日も忙しくて。ずっと子供の野球チームの試合についていけなかったことに申し訳ない気持ちもありました。後々そのことを後悔したくない、せめて最後位は…と、子供が6年生になるタイミングで自分の店をOPENしたんです。
全てが勢い()
 
元々自分で何かしたいという気持ちが強かったという恵さん。
お店の名前も19歳の時にはすでに心に決めていたそう…!
 

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「お店の名前である“GEM”っていうのはメグ(恵)の逆なんですけど、宝石・輝くっていう意味があるんですね。毎日を笑顔で過ごしてほしいっていうのがコンセプトです。
そして私のテーマ、一番は《心と身体》です。もう今の世の中…この現状がね。
毎日楽しく笑顔で!っていっても、現実そうじゃない人って多いと思うんですよ。
実際に心と身体が疲れている人って、本当に沢山いる…」
 
お店は、小林市の静かな住宅街にある一軒家。
これまでのお客さんにも気軽に来て欲しいという気持ちと、出来るだけ静かな環境でリラックスして欲しいという想いから、今の場所を選んだそうです。
 
「来られた方に喜んでもらえると、不思議とすごく元気をもらうし、
やる気が増すんです。自慢じゃないけど、心だけは込めてやっています」
 

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施術室。体調に合わせてボディトリートメント、フェイシャル、リフレクソロジーなどを行う。

 

セラピストとしてお店を開き、もうすぐ4年目に突入。
二人の男の子(中2・小5)を育てながら…今どんなことを想うのでしょうか?
 
恵さん:出産して、お母さんという未知の世界に入り、子育てしながら
“自分が育てられているな、これなんだな”って後から気づきました。
人ってその環境に応じて、なるようになるというか…強くなるんだなって。
良く聞きますよね、《男は、女に変わってほしくないと思う。
女は男に変わってほしいと思う》って(笑)
 
うちの子は地元のことを、こっちは嫌だとか、何にもないとか言っているけど…。
たぶんまだ気づいてない。例えばひとつ、自然を感じること、人を感じることで
高原の良さが分かるようになるといいなぁって思っています。
 
長男なんかは東京に遊びに行ってきて「ものすごく楽しかった!」っていうので
「住めばいいじゃん!高校卒業したら…」て言うと
「いや、住むのはいいかな。」って、子どもながらに言ったりするんですよね(笑)
 
けど一回は(外へ)出て欲しい。世の中に出ていろんなことを感じて欲しいから。
やっぱり男だから、どんな環境でも強く生きられるようになってくれたら…
と願ってます。
 

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恵さん、ありがとうございました。

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お部屋に入ってまず感じたのは、空間の透き通ったようなここちよさ。
空気が整っているというか…透明感がありますね、と伝えると、え!?
とびっくりされた様子。
「お客さんに霊視とかヒーリング関係の人がいるんですけど、
“ここには何もないね”とか“この部屋何かしてもらったの?”て言われるんですよ。
何でしょうね~。自分は全く無意識、何も考えてないんですけど…」
と明るく笑います。
たぶん恵さんそのものが、癒しの要素をお持ちなんだろうなぁ~と妙に納得。
 
お話を聞いていると、人のこころと身体を楽にしてあげたい…という気持ちがひしひしと伝わってきます。そんな中、こっちがお話を聞きに行ったはずが、いつの間にか自分の話をしている我にハッと気が付いたりして…()
包み込むような優しさ、芯の強さをもったステキな女性でした。
 
次回のえがおリレーは、恵さんの地元である後川内地区の看板娘!
「地域を元気にしてくれる人、アグレッシブな姉さんです」とのこと。
どうぞお楽しみに…!
 
 
 
 
 

 

 

~たかはる人のお仕事事情~ 北原さん(音響エンジニア/一般社団法人 【地球のへそ】代表)

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関東出身である北原慎也さん。奥様が宮崎県日向市出身だったこともあり、
縁あって6年前に高原町へご家族で移住してきました。
音楽をたしなむご両親の元に育ち、自然と「音が好き」だという気持ちの沸いた慎也さんは音響設計を学ぶ大学へと進みます。そこで出会った奥様と結婚。
そして子供が出来たことをきっかけに、自分の暮らす環境について疑問が湧いてきたといいます…。
 
北原:子供が出来て、建築の仕事をしていた時に、現場でのゴミの多さとか東京での生活に子供を育てる環境では無い気がするなぁ…って。
 
―そのことは北原さんにとって、当たり前じゃなかったんですね。
 
北原:おかしいですよね、横浜出身なんでそういう生活が当たり前だったんですけど、やっぱり子供が出来たという事と、そこからの建築現場での衝撃が大きかったみたいで。
奥さんの実家の日向市にも何度か足を運んでいたので、やっぱ宮崎の方が良くね?って話になって。
いずれ移住するはするとして、その準備段階としてこれからの東京生活を進めようと、暫くはそのまま生活していました。2人目の子供が産まれたときには一ヶ月半の育休を取り、その間に移住に向けての準備を進めていたのですが、その育休明けに上司から今後研究開発の分野での仕事をやってもらいたいという話が来て…。
 
―それは音響設計を勉強していたからですよね、そもそも何故建築の仕事に?
 
北原:何か、かっこいいかなと思って(笑)
音楽やったりしてたらコンサートホールとか憧れるじゃないですか、なので設計とか出来たらいいなと…。やってみたいこと、やりたいんですよ(笑)
 
けどやめようと思ってる時に3年掛かる仕事を任されようという話が来たので、社長に正直な気持ちを話したら、他の違う部署を進められたんです。
そこは自分の好きなプログラム関係の部署だったし、その知識を身に着ければ移住後も仕事のつぶしが効くんじゃないかと思って。4年間というのを念頭にプログラムをひたすら勉強して、あえて誰もやらないような難しい仕事を選んでいき実力をつけていきました。
 
移住先も、最初は綾町が良さそうだと何度か通ってたんですけど、そこで泊まったペンションのオーナーに高原を勧められて…いざ来てみたらちょうど住む家もあって“なんかいいかも!”ていう直観でここに決めました。
 
嫁がずっと働きたいって言ってたし、僕は主夫やるつもりでいたんですが…。
いろんな経緯があって今も東京での仕事が引き続きありますし、高原での仕事もあったりで、けっこう忙しくなったりしてるんですよ。
移住者としては、仕事面で見れば理想的なパターン。仕事を持ってきて…
伏線はあったんですけど、こんなにうまくいくとは思っていなかったので。
いつも運の良さにつきます(笑)
 

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現在フリーランスの音響エンジニアであり、
一般社団法人 【地球のへそ】の代表でもある北原さん。
狭野地区に学童保育クラブ“さのっこひろば”を立ち上げました。
 

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北原:こっちに来る前から、地域の為になるようなことが出来たらいいよね…と
嫁と話していました。何をやるかは決めていなかったんですけど、ちょうど子供が小学生になった時に、この辺りに学童保育が無くて困ってしまって。
結局は遠方の所へ預けるしかなかったんですけど、色々と大変でした。周りの保護者もやっぱり同じように困っていたので、じゃあ作る?ってなって。
元々はボランティア感覚でやるっていうのがあったので、僕の仕事場をここ(学童)に移してやろうということで始めました。
 
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見つけた空家を学童の場に。ハンモックや手作りのボルダリング壁、ビリヤード台、外の広い敷地内
にはトランポリンまである…!楽しい雰囲気の学童クラブです。
 
北原:他に小水力発電に取り組む動きもあります。
高原に来てまず水の豊かさに驚いたのがきっかけです。
元々コミュニティ、小さい単位で自給自足するということ…
要は小さいコミュニティが独立して他のコミュニティと付き合う、みたいなのが幸せなんじゃね?ていう僕の構想があって。
ここでエネルギーの自給自足できそうだ!チャレンジしてみようと、色んな人に小水力発電したいよね~!って言っていたら、人との縁が広がっていって…。
今は何とか工事出来る状態まで来ているんですけどね。ゆくゆくは地元のエネルギーを賄うことが出来る仕組みになるようにしたいとは思っています。
 
―お話を聞いていると、どんどんやりたいことに挑戦されていますよね。
何か仕事に対しての態度…意識していることなどありますか?
 
北原:後ろは向かないんですよ。
過ぎ去ったことを後悔しない、しょうがないから。
お金に対しては帳簿つけたりして細かいんですけど、お金のための仕事はしない。
100万のつまらない仕事と、タダ働きの面白い仕事があれば、面白い方をします(笑)そしてやるまでは悩みますが、やると決めたらやる。
 
あとは元々仕事で航空騒音のシュミレーションをやっていたこともあって、シュミレーションを考えるのが得意なんですよ。なので、まず何かをやる時には最悪の状況を考える。思い浮かぶだけの最悪は最初に潰しておくんです(笑)
で、そこを想定した上でやってみる。
すると何かをやっても自分が考えた最悪よりはいいわけですよ。
ここを超えることは中々ない。

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あと僕、星空が好きなんですけど…。
星空を見てると、人間が生きてる一生って地球を一日だと考えると、
115959秒の最後の一秒しか生きていないわけですよ。人類始まってから()
その一秒の、小数点の中のこの考えって…すげー小っちゃいんじゃね?って。
だからそんなに悩む必要はないんじゃないかと思いますよね。
後向かない、新しい景色が見たいから、やりたいことやる。
 

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最近お琴を習い始めたという慎也さんを筆頭に、今は家族皆でお琴を習っているそうです。
これは都城市高崎での演奏会の風景。この感じ…いいですね~!
 
高原町で暮らしていて思う事、感じることなどありますか?
 
北原:高原町のすごいところは、まず人が温かい。
それと、景色が侵食されていない。
以前設計の勉強をした経験からちょっとした知識があるんですが、山のスカイライン(山と空の境目)が汚れていないんですよ。
多くのスカイラインは、山に高圧線、鉄塔が立ってます。
 
そして街並みにチェーン店がない。
外れまでいくとコンビニはあるんですが、メインの国道の所にチェーン店がない。
これがあると全国どこでも同じ景色・町になっちゃう、つまらない景色になりがちなんですけど、変な資本が入ってこなかったおかげで、そのまま残ってるんですよね。もちろん家が新しくなったとかはあるんですけど。
 
加えて灯りが少ないから星空がきれい!
でも両脇の町が日本一の星空に輝いているのに
高原町は自分達が日本一だとは特に主張しないという(笑)
その謙虚さというか…がつがつしてないですよね。
あと狭野地区にいるので神楽にも関わらせてもらってるんですが、そういう伝統も残っている。400年以上続く神楽が2つ(狭野・祓川)もあって、しかも外から来たよく分からないやつにやらせてくれるっていう(笑) 
本当に高原のこと、僕は大変気に入っています。
 
―これから移住してくる人達に対して…特にメッセージなどありませんか?
 
北原:あ、あるんですよ!
僕、次のステージへ進むために一緒に働いてくれる人を募集しています。
プログラム関係の仕事がしたい人とか、学童をやっているので、パートで午後の数時間働いてくれる人とか…。
経済をうまく循環させて雇用を増やしたいという目標もあるし、自分の利益を貯めても面白くないので、利益が残らないようにしたいと思ってるんですね。
残るのはギリギリ生活出来る範囲でいいんです。
人を雇うことで自分の仕事を手伝ってもらって、自分の時間を増やして
新しいことに色々チャレンジしていきたいと思ってるんです。
あまり給料が高くなくて良ければ…(笑)僕と一緒に仕事しませんか?
 

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北原さん、ありがとうございました。

 
初めて学童の場でお会いした時の風景が思い出されます。
外にあるトランポリンで子供達と一緒になってポンポン飛んでいる北原さん。
その最中に満面の笑みで「どうもこんにちは~!!」と降りてきて下さって…
その少年のような清々しさが印象的でした。
 
今回お話を聞いていく中で「“音”が好きって、どういう感情ですか?」と質問をしたところ、そこから話が広がり…音についての講義を受ける流れになった一幕も()そんな風にひとつの話から次々と話が広がってしまう状況に
「すみません、薄々こうなるだろうとは分かってたんですけど…」と苦笑い。
いえいえ、いいんです。全てにしっかりと自分の考える道筋があって、それに沿った知識や素直な言葉がどんどん溢れ出てきてしまう様子に、とても正直な方なんだなぁと感じました。
面白いと思うこと、様々なことにチャレンジしている北原さん。
これからもきっと新しい景色を見続けていかれることでしょうね…!
  
 

~たかはる人のお仕事事情~ 前原さん(洋菓子工房プチパリ 工場長)

 

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高原町蒲牟田地区に一家4人で暮らす前原 宏美さん。
実はご近所さんなんですが「須木のお菓子屋さんで仕事をしている」と聞いていて
気になっていたのです。
高原町から近隣の町まで通勤しお仕事されている方も結構おられる中、須木と言えば小林市のまだ先にある山奥の方。そこで営むお菓子屋さんに毎日片道40分程かけて通勤しているそうですが、「もうドライブ感覚で楽しんでますけどね~」と明るい笑顔。実は宏美さん自身が元々須木出身で、このお店もご両親が始められたお菓子屋さんだということでした。

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須木小学校の近く。道沿いにある可愛らしい手作りの看板が目印。

 

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敷地内には栗の木がたくさん!栄養になるからと、根元に集められた栗の皮達が可愛い…。

 

―お店はどのように始まったのですか?
 
宏美さん: 元々は父が大阪でたこ焼き、神戸でクレープワッフルの修行を終えて、こっちに帰って来て始めたんです。たこ焼きをやる人は結構多かったんですが、クレープワッフルはまだ珍しかったんですよね。父と母がクレープワッフルの実演販売であちこち回っていて…主に九州、四国辺りまで行っていました。デパートやらイベントやら入ったりして、当時高校生だったから手伝いに行くじゃないですか。
そうしたら面白そうだな~という気持ちが自然と湧いてきて…
 
―須木に暮らしながらお手伝いで色んな所へ行って…高校生だし楽しかったでしょうね。
 
宏美さん:そうですね。そこから専門学校で調理師の免許を取って、結婚式場で働いていたんですけど、結婚と出産を得て実家へ戻ったのをきっかけに、子育てしながらここで仕事をするようになりました。それが10年位前ですね。
親も歳ですし、出店が多い時期は朝早かったり、帰りは夜遅かったりで体調を崩しがちなんですけど…、でも見ていて何か楽しそうなんですよ。
この仕事が好きなんでしょうね。
 

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親子2ショット。お父様は河野フーズ社長、河野 泰雄さん。

 

―販売の割合としてはどんな感じですか?
 
宏美さん: 催事が5~6割、卸しが2割、あとは委託、販売…という感じですね。
クッキーやシフォンは他県に卸して販売しています。父の代は催事が主でしたが、少しずつ販路も拡がってきています。
楽しいので続けられています、貧乏ですけどね(笑)
 
―楽しさが原動力なんですね。
 
宏美さん: です(笑) したいようにやらせてもらえる環境もありますからね。例えばお菓子屋さんなのに、激辛クッキーを作ったり。そしたら結構面白がられて…お客さんには「なんでお菓子屋さんなのに、こんなの作ってんのよ」って言われたりするんですけど、「面白いでしょ」って(笑)

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《おつまみ焼き菓子 鬼のだれやめ》(※注意書きがある位、激辛…汗)
宏美さん曰く 「最初はクッキー、あとが超カライ()」 コレ、いたずらに使えそう…。
 
宏美さん: このあたりの親世代の人達は皆、口をそろえて「仕事がないから子供達が帰ってこない」っていうんですけど…。自分でつくればいいじゃん!って思っていて。
何でも仕事にはなると思うんですよ。ここだったら栗でも生活できると思うし…
売れますからね、仕事はキツイけど。
あとはそれを楽しいと思えるかどうか…
 
私自身、仕事は楽しいです。
自分で作ったものを人に喜んでもらえた時が一番うれしいですよね。
今年は試作を重ねて米粉のクッキーとマロンシュトーレンを作りました。
ひとりでは出来ないことも、皆でやれば何とかなりますから。
皆で特産物を盛り上げようと頑張っています。

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―それはまた、これから楽しみですね。
仕事を楽しむこと、あと人とのつながりも大事…。
 
宏美さん: 田舎はそれが一番だと思いますよ。つながりが財産です。
あとはドカンと構えとけば、何とかなる!(笑)
高原も自然がいっぱいで人もいいし、環境に恵まれているな~と思います。
場所も丁度いいですしね。楽しんで、好きなことを見つけて生活できれば…
いいですよね。

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宏美さん、ありがとうございました。
 
高原町は子育てしやすく、暮らしやすいという宏美さん。
須木地区について「何にもないですけどね~」とは言いつつも…
暑い日は大人も子どもも川遊び、夏は最高の場所ですよ~!と、イキイキとした表情で語ってくれました。
あるカメラマンが水源地で拾ってきたという綺麗な水晶を見せてもらったり、
山の上で民泊を始めた面白いおじさんの話を聞いたり…と、須木の山奥にも未知の魅力が潜んでいる予感。
 
プチパリのお店も、元々店舗を構えていなかったのを「3年前、勝手に作りました」と実家の一部屋を利用して作られたそうです。
「お客さんに“こんなとこでお店したって…” て言われるんですけど
“面白いでしょ?”って()」
 
素直に面白いと思ったことを表現して、日々楽しみながら生活している…
そんな様子はまさに楽しんだもの勝ち!といった感じ。
自然体でステキだなぁと思いました。

 

 

 

 

井ノ上工房

 

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狭野神社の脇にある道沿いを行く途中、ふと目に入る手作りの看板。手前にあるご自宅の奥を進んで行くと、家具製作の工場、ギャラリーがありました。
 

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“ぎゃらりい”の中へ入ると、ふわぁ~っと、いい香り~!!
すぅーっと深呼吸したくなるような…木のアロマ、それぞれの香りが漂います。
 
「お客さんにも香りの事言われるんだけどね~、僕はもう慣れすぎてよく分らんのですよ」と笑う、ここの店主・家具職人の井ノ上 弘海(ヒロミ)さん。
 
元々狭野出身である弘海さんは、家具職人としての経験を重ねたのち平成元年に狭野でこの工房を立ち上げ、現在は奥様の由起子さんと一緒に日々家具作りに勤しんでいらっしゃるそうです。
 
 ―家具の仕事、何年くらい続けてらっしゃるんでしょうか?
 
 弘海さん:この仕事はもう…45年位かな。こういう場所でやっているから狭野神社や温泉へ来た人が見に来てくれたり、宮崎から来る人が多いですね。
リピーターもいるし、鹿児島や熊本の方も時々ね。まぁネット販売とかはしないので広がりは…だけど一人で出来る分しかできないからね、楽しめる範囲がいいんですよ。 
 
―材料はどうされているのですか?
 
 弘海さん:木は主に硬い木、広葉樹は都城市の材木屋さんで仕入れています。家具として日常的に使う際にエアコンやストーブなんかの影響も受けますから、しっかりと乾燥させた木材であることが一番ですね。
もちろんメンテナンスもします。家具の横でストーブ焚いたりなんかして、大変なことになったこともありますし(笑)
木は、生きていますからね。
ムチャなことしたらバリっと割れたりもするし。
 
―いきものとして付き合っていく感覚でしょうか、いいですね。愛着も沸きそう…
そんな手作り家具の魅力を伝えるとしたら、何でしょうか?
 
弘海さん:家具は部屋に置くだけで癒しになる…というかね。
ひとつひとつが、木目も違うし、桜の木なんかの特徴でいうと虎模様が入るんです。見る方向でいろんな変化が出る良さもあるし、何より自然のものですからね。そういうところに、木目のシートを貼ったような家具にはない良さがあるのかな…と。
由起子さん:来た人が言うもんね、“やっぱり木はいいね~”って。
 
―そうですね。大量生産のものとはまた違った、一点ものの魅力がありますよね。
 
弘海さん:木の家具は、傷が入っても削ったりすればまた元通りになるんですよ。
だから何十年も使える。長い目で見たらエコなのかな、と(笑)
そして(人に)もらってもらえるような家具じゃないと…いい家具は誰かがもらってくれますから。そんな風に後々のことまで考えて買ってくれるお客さんもいて。
 

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弘海さん:狭野神社の神様の道具も、木製のものは殆ど作っていますよ。
最近は石灯篭の小さな窓を全部変えました。
 
―えー、すごいですね!神様の場所のお手入れ…
弘海さん:いえいえ、知り合いですからね。木で作るものは何でも、作りますよ。
 
―やっぱり好きなんですね、作ることが。
弘海さん:仕事だからですね。
由起子さん:頼まれたら嫌とは言えないんですよ(笑)
 

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工場内の壁にずらりと並ぶ道具の数々。右は今頼まれて作っているという猫のツリーハウス!
 
―最後に…この地域のご出身だということですが、たかはるの魅力や感じることなどありませんか?
 
弘海さん:狭野に住んでますが…段々と若い人が減っていますからね~。
自分が若い頃に比べると時代も変わっていくのを感じます。
若い人達の雰囲気も変わってきているしね。
郷土芸能や祭りもあるし…実際住み始めてみると難しい面もあるとは思いますけど、地域としては移住者や若い人達が一人でも来てくれるといいですよね、本当に。少しでも地域が明るくなれば…。
 
―移住者としても、受け入れてくれる人がいるだけでありがたいというか…温かい人も多くて良かったです。自然環境もいいですしね、なるだけ自然に近しい場所で子育てしたいな~と思っていたので。
 
由起子さん:うん、それはありますよね。神社も温泉も近いしね、空も広いし(笑)
弘海さん:霧島連山のすごい景色とかね…高原町が一番きれいに見えるから。
人の少なくなっていく寂しさもあるんですよね。だけど最近近所で子供の声がやっと、何年かぶりに聞こえるようになってね~。うれしいですよ、やっぱり。
 

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弘海さん、由起子さん、ありがとうございました。
 
実は今回突然お店へお邪魔したのですが、入るとすぐ「あ、どうぞどうぞ~。よかったら見てみて下さい」と案内して下さり…自然体でとっても気さくなご夫婦でした。
ぎゃらりい内に並ぶ家具たちは、シンプルで優しい表情。丁寧に作られているのが伝わります。こういうのが欲しい…など希望に応じてオーダーメイドも受け付けているそうです。
 
「インターネット販売はしないんです、直にみて触れてみてから購入してほしい」
という弘海さん。手をかけ時間をかけて丁寧に作った“生きた家具”だからこそ、その行く先まで想いを込めて作られています。直に触れてみてから決めてほしいというのも、作り手としてはごく自然な気持ちの表れ。ネットで写真を見ただけでは分からない、実際に触れた感じや木の香り、その存在感をまるごと確かめてから決めてほしい…。
 
今でこそ何でも安く簡単に手に入るようになりましたが、それはどうしてなのか?
どんな方法で安く作られているのだろう。私も“手頃なものがいい”と思ってモノを買うことが多いですが、その向こう側の景色まで見えてくると、少しずつ手にするものが変わってくるのかな…と、モノの見方についてふと考えさせられました。
 
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えがおリレーvo.2 瀬戸山裕子さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第2回目、瀬戸山 裕子さんです。
 
高原町でコンクリートブロックの製造を行う【瀬戸山ブロック】
広い敷地内には沢山のブロックが積まれ、大きなトラックが行き交います。

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普段こちらの事務所でお手伝いされているという裕子さんは、高原で生まれ育ち、この地が大好きだと言います。「足を運んで感じてほしいものはいっぱいあるんですよ~」と高原の魅力をはじめ、子育てのことなど…いろんなお話を朗らかに話して下さいました。 

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向かって左が事務員の方、右が裕子さん。

 
裕子さん:ここに嫁いでから毎年三社参りするんですよ。
霞神社、霧島東神社、狭野神社と家族二世帯皆で行き、一年が始まります。
社長は毎月一日に霞神社へ参っていて…。
そういう、神社へ行くことも自分の中で気持ちがいいですよね、邪気が払えるというか(笑)水もお米も美味しいし…夏は子供達を川遊びに連れていきます。湧水や新緑が気持ちよくて…。狭野(ご実家)に帰った時は、まず温泉に入って、あ~いいな~と。
小さい頃はお風呂にポンと入れる入浴剤に憧れもありましたけどね、ないものねだりで。けれど外にでると気づくんですよね。霧島の景色だとか地鶏だとか…同級生も皆帰ってきたら、まずはバーベキューですもんね(笑)
 
―うん、いいですよね。シンプルな環境の方が、生きることの豊かさを感じられるから…何もないって言うけど、そこに全てがあるってことを感じるというか。実際住んでいる方からそんな風に魅力を聞けると私も嬉しくなります。
 
裕子さん:私はずっと高原にいるので、逆に気付かないこともあると思うんですが…。今日も本当は、うちの母を紹介したいくらいです(笑)すっごく元気がよくて。(※旦那様のお母様。ちょうど北海道へ旅行中…)私は母に支えられています、本当に。核家族が多い中ですけど、私は母の存在がありがたくて…何しろ4人子供がいますので、母無しでは無理です。
 

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お子さんは上から、中3(男)中1(男)小5(男)4才(女)の4人。賑やかな家族です。
 

子供は外へ出したほうがいい、一人では育てられない。

 

裕子さん:上の男の子たちは本当に野球チームで育ててもらって。監督がお父さん、みたいな。怒るとこは怒っていただいたりして、すごくありがたいです。
 親御さんが忙しくて…とかで部活に所属していない子も多いですけど、逆ですよね。入れてもらったほうが、ゲームに夢中になったりもしないし。出来ることは皆でしますよ、ていう環境ができているので。横の連携じゃないですけどラインでお互い連絡し合って「送り迎えするよ~」だとか…。なので安心して預けて欲しいんです。
 
親も子どもを通して横の広がりが出来ますしね。(子供に対しての)気持ちだけは持って。逆に気持ちが強くなりますから。子どもがゲームばかりしていると、怒ってばっかりになりますよ~本当。
それよりスポーツをさせたら体力もつくし、自然いっぱいだし、サッカー場もいいのがあるし、武道もあるし、特に野球も(笑)いい監督にも恵まれていますのでね。
外に出してあげると子育てしやすいと思いますよ。
 
野球チームを通して“育ててもらっている”という感謝の気持ちが強いという裕子さ
ん。子供達がスポーツを通して切磋琢磨する姿に、親としても学ぶことや得るものが大きいと言います。
 
裕子さん:うちの子ども達は、本当に強くしてもらいました。技術やセンスはないんですけどね(笑) “気持ちだけは負けない”というか。チームでも誰かが守りに徹さないといけない、一番いいポジションをもらっているんだよって子ども達に言っています。
ピッチャー、キャッチャーだけでは成り立たない。社会でも一緒ですよね。悔し涙も経験ですから。さぁどうする?ってなった時に自分で解決しないといけないので、そういうキッカケにもなるし、学校とはまた違った学びがありますよね。
 

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弱さを出し切ってこそ、強くなれる

 
裕子さん:ゆっくり子育てって、理想の育て方としてありますけど、やっぱり出来ないんですよね。仕事や忙しさの中で…なのでなんかしたいなと思って。
朝、小学校へ読み聞かせに行くんですが、絵本だからこそ伝えられえることもあるし、学校の空気を感じることも出来るのでいいですね。
そこにご高齢の方も来られるんですけど…きれいですよ。容姿どうこうではなくて、志しているものがきれいなんですよね。我が子のように来てくださって、私に本の選び方まで教えて下さる。「今日は○○ちゃんが元気でよかった、私も元気もらったわ~」といって帰られて…。
そこに何を求めるでもなく、そういう関わり方なんですよね。

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最初の子は完ぺきに育てようとして、本当に毎日泣いてました。
うまくできない~、立派なお嫁さんでいたい…と頑張っていたけど、無理でした(笑)それを受け止めてくれる人、環境があったから…ありがたいことですよね。
 
母に相談するといつも「あー、そんなことあるよね。大丈夫だから」って言って下さって。
やっぱり弱い所を見せて、初めて伝わることもあるんだなということが分かって。
泣いて伝わったり…そういう自分をさらけ出す強さがあって、今があるんですよね。弱い所を出し切れて、強くなるんです。
最初から皆強がっていると、お互いにカチカチ当たっちゃうのでね。
色んな方の話を聞いて、そこで打ち明け合って…本当は言いたくないところも言う勇気をもって吐き出すと、そこから打ち解け合える。ほんっと、きれいには生きていけません、皆さん(笑)
 
どんどんオープンに、外に出て…
弱さをさらけ出すのも最初は勇気がいりますけどね。
 
私なんかは、ひたすらがむしゃらですけど(笑)それが好きなんです。
人生いつも順風満帆だと怖いんです、登り坂のほうが自分自身、いいんですよね。いっーぱい、泣いて笑って…それが生きてる証拠ですからねっ(笑)

 

 

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裕子さん、ありがとうございました。
 
明るい笑顔を絶やさない、まさに太陽のような方。
この記事に載せきらない程いろんなお話があったのですが…一貫して感じるのは “感謝している”というご本人の気持ちが、いつも根底にあるということ。
日々の生活において、ちゃんと周りに感謝できるということが、生きるエネルギーの源になって、毎日をしあわせに楽しく暮らせているんだろうなぁ…と。
柔らかい笑顔で笑う裕子さんの周りでは、家族や子供のこと、人とのつながり…とてもいい具合に物事が巡っているようです。
 
人との関わり方って、本当にそれぞれ。
面倒くさい時は“関わらない” それも楽かもしれません。
けれどそこで、あえて関わってみる。そこから見えてくるもの、問題に向き合いながらその先を進んで行くと…それまで以上に豊かな人生が広がっているかもしれませんね。
 
最後に、今回のお話の最中に印象的だった言葉を残します。
“ふさがっているよりも(心を)オープンにしていると、色んな情報も入ってきて。
自分の中で整理していかなきゃいけないんだけど…ある意味、皆が最終的に想っていることは「しあわせになりたい」っていう欲求、になるんですよね。しあわせも、自分だけのじゃなくて家族が、チームが、地域が…て周りの幸せを考えていったほうが倍増していくので…、そこですよね。”
 
次回は裕子さんのお友達、エステティシャンの女性をご紹介する予定です。
どうぞお楽しみに…!