えがおリレーvo.6 佐々木 彰子さん(衣料のササキ)

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第6回目、佐々木 彰子さんです。

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《衣料のササキ》は彰子さんのご主人が3代目の衣料品店、創業80年になります。元々沢山の衣料を扱っていたお店でしたが、手芸好きだった彰子さんが「最初は無理やりコーナーを作ってもらって…()」と店の一角で始めた手芸コーナー。
その後、元々手芸協会指導員であるお姉さんに来てもらい、お店で手芸教室を開きます。そのうち生徒さんに質問されることもチラホラ出てきて…もっと自分でも理解を深めたいと思い、彰子さんご自身も手芸協会の講師免許を取得したそうです。
 

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店の手芸コーナー。沢山の材料や小物、キルト作品が置かれています。

 

―手芸教室での内容を聞かせてください。
 
彰子さん:初心者は私が簡単なものから提供しています。ある程度できる様になったら店内に飾ってあるようなもの(キルトのバッグやタペストリー)やご本人がしたいものを教えていく感じです。
本から自分のやりたいものを選んで…というのでもいいし。主にパッチワーク全般ですね。希望があれば何でもしてもらっていますよ。

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教室を始めた頃に流行っていたという「カントリードール」。アンティークな風合いを出すために
布を紅茶染めしたりと、手間を掛けて作った人形たちが並んでいました。
 

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数々のパッチワーク作品を見ていると、彰子さんの楽しんでいる様子が伝わってきます。

 
―それなら手軽に始められそうでいいですね。パッチワークって、やりだすと結構はまり込む世界なんだろうな~と思うのですが…
 
彰子さん:うん、好きじゃないとできないよね。私は逆にしないでいると、できないストレスがあるくらい(笑)忙しくなってくると「早くやりたい…!!」ってね。
 
―パッチワークの魅力を表現すると…?
 
彰子さん:うーん、とにかくワクワクする感じ!“あれ作ろう、これ作ろう…”と布を見ながらイメージしているだけで楽しいし。手元の作品を作りながら、頭ではもう次の作品のこと考えてるから…キリがないです(笑)

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取材時にきていた生徒さんが手掛けていたのは“ハワイアンキルト”会話しながらチクチク、少しずつ進みます。「一日中やっていられる。好きな事だから肩も凝らないんですよね~」

 

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「人に見てもらえるだけで嬉しい()」とお気に入りの力作を出してもらいました。
こんな大判の作品を全部手縫いで、何枚も作っている彰子さん…その根気に完敗です。
 
―もちろん技術的な難しさはあると思うんですけど、やっぱりこれをやっている間って、“無”ですか?
 
彰子さん:無、ですね(笑) 無心になれるのがいいんです、雑念が消えるし。
パッチワークをやる世代は私から上の世代が多くて、皆さんご家族の介護や仕事、家庭の色んなことを抱えているんですね。そんな中で、ここにきておしゃべりしながらチクチクやるだけで気持ちが楽になる…という人、結構多いんです。
 
―そういう面の良さもありますよね、つどいの場って大切…。
 
彰子さん:だから若い人も来てくれるとうれしいんだけどね~(笑)
パッチワークには、小さいものを繋いでいく楽しみもあるんですよね。
今はミシンを使って色々作ったり、ハンドメイドの小物作りも流行っていて。それもいいんだけど、また別の魅力も知ってほしいな~と思っています。
 

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彰子さん、ありがとうございました。
 
ご自身の手芸愛を「ほとんどビョウキ」と笑う彰子さん。
現在もほぼ毎日、一日最低2,3時間は手仕事をしていて、下の子が1才になる頃にはもう机に座らせながらパッチワークしていた…()というほどですから、もう生活の一部、人生に欠かせないものになっているといっても過言ではないようです。
 
その細かな作業の連なり、ひろがりを見ていると、すごいなぁ~と感心する気持ちがまず当たり前に湧いてくるのですが、その向こうに見える精神的な広がりを感じ、無心に没頭してしまう世界にどっぷり浸れることがうらやましく…
“いいな~自分も何か没頭したいな~”という気持ちになってしまいます。
 
“たのしむことが一番、活力になります”その言葉通り、日々の楽しみを糧に若々しくイキイキと過ごしていらっしゃる彰子さんなのでした。
 
そして次回ご紹介いただくのは…手芸教室にも通われていたというお花が大好きな女性です。お楽しみに…!
 

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おねこさま?のびーっとした表情…いやし。