後川内小学校

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後川内地区にある高原町立後川内小学校。教育目標は
学力の向上をめざし ふるさとを愛する 
      心身ともに健康でたくましい児童の育成
自然豊かな環境の中に広い校庭があり、すぐ横には後川内中学校・後川内保育所も隣接されています。
 
■校内の様子

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■教室の様子

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より良い授業環境を…と机の配置なども工夫されています。その他《誕生給食の日》というのがあり
月に一度、誕生日の児童と先生達で一緒に給食をいただくそうです。
 
■理科室/パソコン室

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■図書室

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町内の小学校にある図書室は、定期的に司書さんが管理されています。
手作りの飾りや掲示板など…あたたかみのある工夫が凝らされています。
 
■その他活動など…

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運動会は小・中学校合同で5月に行われています。
新一年生が誓いの言葉を述べるそうです。入学して早々の大仕事ですね…!
 
教頭先生から、学校の様子についてお話いただきました。
 
『 後川内地区の皆さんは学校行事などに協力的で素晴らしいと思います。
この前の奉仕活動では150人位が集まって下さって…地域の絆は本当に強いです。
朝のあいさつ運動も80代の方が“子供に会うのが楽しみだから”といって一生懸命してくださいます。子供の雰囲気も良く、正直にいろんなことを言ってくれますよ。悪いことをしたりしても隠し事がない感じです()
 
その他…学校の詳細についてはこちらをご覧ください。

高原町立後川内小学校ホームページ

 

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 高原町立 後川内小学校
所在地:〒889-4413 宮崎県西諸県郡高原町大字後川内2666番地 
TEL:0984-42-1081
 
 
 

 

狭野小学校

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高原町狭野地区にある高原町立狭野小学校。
校庭から霧島連山の景色がのびやかに望める場所にあります。
学校目標は「自ら学ぶ 心豊かで たくましい子どもの育成」です。
 
■校内の様子
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■教室の様子

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■理科室/パソコン室

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■図書室

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年末の冬休みに取材へ行くと、「福本」が全児童分それぞれに用意されていました。
冬休みが明けて福本を手にした子ども達の笑顔が浮かんできます。
 

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味のある書、棚のペットボトルにはメダカ!児童が各自で育てているそうです。

 

■その他活動など

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神楽などの伝統行事も大切にしています。棒踊りを保存会の方々に教わり、運動会や
日本発祥地まつりでも発表しています。
 
教頭先生から、学校の様子についてお話いただきました。
 
『現在学級は複式で編成されていますが、国語や算数などの授業は学年ごとに進めています。授業の中のひとつにクラブ活動がありますが、456年生合同で何でもしています。内容も、自分達で話し合って決めていますね。
人数が少ないおかげか、子ども達は皆年齢に関わらず仲がよく、お昼休みも自然と全校児童で遊んでいます。関わり方が皆兄弟みたいな感じで、おだやかですよ。
上の子たちが下の子のお世話もするし、面倒見のいい子も多いですね。
 
給食の時に《今日は○○さんの誕生日です…》と放送が流れるのですが、
各教室から「オメデトーゴザイマス!!」と声が響いてくるのです。
その後に誕生日の子が「アリガトウゴザイマス!」と各教室をお辞儀してあいさつに回る…というのも恒例になっていますね()
 
 
その他…学校の詳細についてはこちらをご覧ください。

高原町立狭野小学校ホームページ

 

 

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高原町立 狭野小学校
所在地: 〒889-4414 宮崎県高原町大字蒲牟田5543番地1
TEL:(0984)42-1036
 
 

 

山内商店(霞神社・みやげもの店)

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霞神社へ上がる参道の脇には、昔ながらのみやげもの店があります。
“おつかれさま~”
“お茶はいらんね~、おいしいよ~”
寒空の下、通りがかる参拝客に掛けられるやわらかい声。
昔から変わらないであろうお店の佇まいや雰囲気、店員さんの朗らかな笑顔に
その場にいるだけで心がなごんできます。

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“お茶をどうぞ~” ささっと温かい梅茶などを差し出して下さいます。
テキパキと無駄のない動きはさすがです…!
 

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創業60年、お店のご主人のご両親の代から続いているという歴史ある店内には、
ところ狭しと沢山の商品が。定番の「霞せんべい」や、奥様お手製の甘酒や梅干も人気。
わたがし、かわいい…!
 

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こちらがご主人の通さん。なんと野鳥を手なずけてしまい、その様子がTVでも放送されました。
8年間!親子2・3代にわたりお店に通い続けていたというヤマガラ(シジュウカラの仲間)ですが
この前の台風の後からパッタリ来なくなったそう…。またいつか会えるといいですね~!
 

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店内に漂う、甘く香ばしい薫り…秘伝のタレで焼き上げる串だんごやイカ焼きが人気です。

 

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店内の奥ではゆっくりお食事もできます。うどん・そば、カレーライス等…。
今回はご主人お手製の手打ちそば「山かけそば」と「串だんご」を注文しました。
やさしい味の美味しいおそばと、サイズ感の絶妙な串だんご。是非ご賞味あれ!
 

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通さんと、奥様のスミ子さん。いいなぁ~この表情!
 
小鳥があそびに来るみやげ物屋さんと聞いて伺いましたが、今のところ台風以降、強風に飛ばされてしまったのか…来ていないようです。何でもご主人が動物好きで、店先にいた小鳥にふと豆をあげると、毎日のように店先へ現れ、いつの間にか店内まで入ってくるようになり…。お客さんの手からも豆を食べる程になついていたのだそう。
その時の映像を見ると、小鳥に豆をあげる大人達の表情がぱっと明るくなって、すごくいい雰囲気。何気ないことかもしれませんが、こんな風景が生まれるお店っていいなぁ~と素直に思うのです。
 
そしてそれ以上に、お店の方がごく自然体でステキ。その温かな人柄に、誰しもがそれまでの心の緊張やもつれなんて簡単にほどけてしまう…そんな気がします。
“お店には笑顔がないとね”と、ほほ笑む奥さん。
帰り際に“また遊びにくるね~”と言ってしまうような、懐かしい雰囲気のお店なのでした。
 

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高原小学校

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町の中心部にある高原町立 高原小学校。
町内の小学校の中では、児童数の最も多い学校です。
学校目標は「元気で なかよく 進んで学ぶ高原っ子の育成
「朝の校門前あいさつ運動」を毎日実施しており
朝から元気な声が校門に響き渡ります。
 
■校内の様子

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■教室の様子

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■理科室/音楽室

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■壁いっぱいに飾られた卒業生の手彫り作品や、町内の商店を探検してつくられた展示作品。

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「あの樹にやってくるんですよ」
ふと上を見上げると、階段からの窓越しに見える大きなセンダンの木。ここ数年、夏頃にフクロウの仲間であるアオバズクがやってきて、巣を作り雛を孵しているそうです。まるで子ども達の守り神のようですね。

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図書室の様子。
町内の小学校にある図書室は、定期的に司書さんが管理されています。
入口横には、先生達のオススメ本が紹介されていました。 

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校庭の奥にある二つの石碑にまつわる「旌孝(せいこう)の碑物語」という絵本が出版されています。病気の家族を献身的に看護しながら、村の発展に努力したある夫婦の立派な行いが、学校を通して後世に語り継がれていきます。

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毎年310日に行われる創立記念式では、この碑の物語を元に
子ども達による劇も披露されています。

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その他…学校の詳細についてはこちらをご覧ください。

高原町立高原小学校ホームページ

 

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高原町立 高原小学校
所在地:〒889-4412 宮崎県西諸県郡高原町西麓340
 

 

 
 

 

神武の家

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高原町並木地区にある児童養護施設「石井記念 神武の家」
社会福祉法人 石井記念友愛社の施設として3年前に建てられました。
「天は父なり 人は同胞なれば互いに相信じ 相愛すべきこと」
という児童福祉の父・石井十次の残した言葉を基本理念に運営されています。
 
実はご近所にある施設なのですが、これまで身近に無い存在だったので気になっていました。そんな中、たまたま歯科の待合室でご一緒した青年が施設職員の方で「施設の事を地域の方々に知ってほしい、今度もちつき会をやるので良かったら遊びに来てください」とにこやかにお話しいただき…早速後日神武の家へ伺ったのでした。

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当日は雨により室内で行われたもちつき会。外の寒雨とは対照的に、部屋は熱気で大賑わい!
ボランティア団体の方々も駆けつけ、楽しい年末イベントとなりました。
 
当日は皆さんとても気さくに迎えて下さり、子ども達もワイワイ楽しそう!
「そ、がんばれ~!」「ちょっと柔いかも~!」
「ねったぼ(芋もち)にすればいっか~!」など、会話も杵も弾みます。
たくましく餅つきする男の子や、初対面の私にニコニコ話しかけてくれる女の子、
小さい子に「おいで」というと、ずーっと抱っこされています。
皆それぞれが個性的で、とてもかわいい子ども達でした。
 
その後改めて、主任の方に施設の事についてのお話を伺いました。
さっぱりとした雰囲気の、明るく元気な女性の丸目さん。
「忙しいとはいえ、私には休みがあるのでいいんです…」と話し始めます。
 
丸目さん:子ども達はここしかないから、ここから出ていけないんですよね。
私達は子どもと気持ちがぶつかっても、クールダウンして自分の部屋へ帰ったり建物からも出ていけるけど、子ども達は何があってもこの建物にしか居場所がないんです。
よく「覚悟を持って仕事をしろ」って園長から言われていました。
子供たちは何があってもここにしか帰れないという覚悟を持ってきているんだ、よく考えんといかん。職員が頑張っているんじゃない、子ども達が頑張っているんだ。それを支えるのがここの仕事だと。
 
―やっぱり計り知れないところがあるなって…。簡単に同情の気持ちを持つのも違うんだろうし。ただ、こういう環境で生きているっていうだけですもんね。
 
丸目さん:そう、よく可哀想って言われるんですけど、可哀想じゃないんです。
制限がある中でも、子ども達は精一杯楽しく生きているので…
本当に元気で明るい子達ですよ。
 

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―普段の子ども達の様子はどんな感じですか?
 
丸目さん:一般家庭と変わらないですよ。朝起きてこなくて「ごはんどうすんのー!!」って言いながらバタバタと学校へ行きますしね(笑)
一般的な施設って時間厳守なとこもあるんですが、うちはそういうの取っ払って「ごはんとお風呂どっちが先~?」みたいな。より家庭的な雰囲気があるのかなと思います。
「みんなで揃って食事」ていうのも基本はあるのですが、ここの園長は「普通さ、お父さん遅かったりとかするよね?」「朝も高校生が早いし、お母さんと二人で食べたりもするよね」って。何で皆で食べんといかんと?絶対ではないよね、何でそこにはめ込むの?って言う人だったので。
 

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つい最近急逝されたという園長先生。現在は主任の丸目さんが責任者ですが
今後、後任の園長先生が来られる予定だそうです。
 
―そうですよね、施設ってある意味そういうものだと思うんです。けれど園長先生のおっしゃることは、リアルな家庭のあり方であって…。
 
丸目さん:そうなんです、だから最初はNOルールで始まりました。
ある程度の日課はあるんですけど、それ以外のことは子ども達と一緒に考えながらやってきている感じです。
 
ー 一緒に考えながらって、いいですね。
最初お会いした職員さんが「地域の方々に知ってほしい」と話していましたが…
 
丸目さん:やっぱり施設とはいえ、ここの地域でずっとやっていくというのがあるので。子ども達はそれぞれ家庭の事情があって施設で暮らしているだけなんですが、結構こういう施設って“悪い子が入る”みたいなイメージを持ってしまう人もいるんです。
なので開設前は地域の理解を得るのに時間が掛かることもありましたが、実際に来てみたら、近所の人達も「すごくいい子達だね~」って言って下さって。
部活にも入らせてもらっているし、何とかやってるかなぁ…という感じはありますね。
 
― 私自身にはそういうイメージはありませんでしたが、そういった誤解は少しずつ解いていけたらいいですね。それぞれの家庭の事情があるのはみんな一緒だし、むしろがんばって生きているんだから。
 
丸目さん:そうですね。ただ高原町は運よく幼稚園なんかでも受け入れが良くて、学校関係にも同業者がいたりと、周囲に理解のある人に恵まれていて助かっています。近所にも温かく接して下さる方達がいるので、本当にありがたいですね。

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収穫感謝祭 当日の様子。収穫したものを子ども達も一緒に調理して皆さんに振る舞ったそうです。

 
まだまだこれからなんですが、
年に一度は地域の人を施設へ招くことを試みています。
3年目になる今年は、小さな畑をしていることもあり収穫感謝祭をしました。
施設自体の規模も小さいので、少人数しかお招きできない状態ですが…。
少しずつ、地域に受け入れてもらえるように努力していきたいと思っています。
そして施設の子達はみんな、他の子達と同じように…毎日楽しく頑張って暮らしているんだということを、地域の皆さんにも知ってもらいたいなと思っています。
 

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―丸目さん、ありがとうございました。
 
ここで暮らす子達は、ごくふつうの元気な子ども達です。
毎朝起きて、学校へ行き、勉強し、遊んで、ごはんを食べて…
皆にそれぞれの人生があるように、特別でも何でもなく
ただここの場所で育ったというだけのこと。
職員の方々の懸命な姿勢や、優しいまなざし、子ども達の表情を見ていると、
むしろここでの経験は、それから先の人生で大きな糧となるんだろうな~
と感じます。一生懸命に生きる子ども達、職員の方々、そしてこの神武の家を拠点に、これからも明るい笑顔いっぱいの豊かな日々が巡りますように…!

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霞神社宮司 森田勇二さんギャラリー

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この赤い画面、何に見えますか?
マグマ?果物の表面?もしくは胎内…?
実はこれ、葉っぱをモチーフに描かれた絵画なんです。
そして作者は、霞神社の宮司である森田 勇二さん。

霞神社の記事はこちらから

 
以前霞神社へ取材にお伺いした際、話の流れから「絵を描いているんです」とお聞きし、その場で絵の写真を見せていただいたのですが…写真からでも伝わってくるじわじわと身に迫ってくるような絵のオーラに、神社でこんなアーティストに出会うとは…とびっくり!
宮司さんも快く「是非今度うちのギャラリーへ来てください」と言って下さったので、早速後日ご自宅のギャラリーへと足を運んだのでした。

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「妻に言ってるんですが、もし自分の絵が火事で燃えてしまうようなことがあれば、
自分も一緒に火の中へ飛び込むってね()」(森田さん)
 
アトリエに描き溜めた絵が、溢れかえるように積み重なっていたのを一旦整理しようと、絵の保管庫も兼ねてと構えられたギャラリー。
あまり表に出されていないので知る人ぞ知る…ですが、絵を好きな人がいつでも見に来れるようにと無料開放されています。
 
関東出身の森田さんは、高原出身の奥様とこちらへ移住してきて、まずはえびの高原の雄大な景色に魅了されたそうです。そこで風景画などの写実的な油絵を描き続けていましたが、そこから段々と視点が狭まってきて、普通に描いても面白みを感じない…と、地面で朽ちていこうとする葉からインスピレーションを受け、次々と描き始めました。
現在ギャラリーに飾られている作品は殆ど《葉っぱ》をモチーフに描かれたものです。
 

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絵を接写したもの。元々は(絵画用の)ナイフのみで油絵を描いていたという森田さんの
独特の筆のタッチや色使いに、しばし見入ってしまいます…。
 
森田さん:変わった絵でしょ?説明があると葉っぱっていうのは分かるでしょうけど、なんの情報も無く見た方は「なんなんですかね…?」と不思議そうに眺めてらっしゃる。人の顔が沢山集まっているのか…とかいう方もいましたね。
基本的に葉っぱなんですけどね(笑) そう見ればわかるでしょう?
 
―そうですね。けど見ていると“葉っぱとして見る”という感覚では無くなってきます。見る人によって色んなイメージが広がっていくでしょうね…。
描く前に「こういうものを描こう」と思って描かれているのでしょうか?
 
森田さん:そうですね、いろんな面から触発される部分はあるんですね。
一番は色、かな。例えば夜中に布団の中で天井を見ていて、そこに光が差した時の色が何とも言えない…この世で見れないような色合いがあった時、それをいかにとどめておけるか。具現化、色彩化していくか…そういう作業はしていますね。
 
ふとしたことにヒントを与えられることは非常に多いですよ。夜中寝ているときにパッと起きて絵具を画面に置いたりして…日々絵との闘いです。
 
例えば同じ“赤”でもいろんな要素の赤があるんですよね。
それとのバランスが崩れるともう駄目ですよね。緻密に計算したような感じで、自分の中に入り込んだ色彩感覚がうまく出せた時に、良い絵になったんじゃないかな…という気がしますよね。

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 宮崎や小林で個展を開催したこともある森田さん。
現在は自分の創作意欲と真摯に向き合いながら日々制作に没頭されています。
 
森田さん: 画壇とかグループ組織の中に入ってやるというのは、私の性格としては駄目だということを一番実感しました。美術展に出展するにしても“賞を取るんだ”という、本来とは違う欲が出てしまう…。発表というのは作者の名前をいかに出すか、ということでしょ。そうではなく、表現をしたいんだと悟った時に、内に籠っていい絵が描けるようになってきたかなと思っていますね。
 
ギャラリーを開いて、近所の方たちも見に来てくれたりして、初めてこういう作品に触れるという人もいました。分野としては抽象画になるんですが
「へぇーそういうものなんですか。…じゃあどんな風に見てもいいんですね」
っておっしゃっていたりして。
私の絵を通して、こういった絵の世界に距離が近づいた人達がいるんじゃないかと思いますね。特に発信などしていませんが、好きな方がいればいつでも見に来て欲しいです。そういう方達と、絵も出会いたがってると思うんですよね。

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そんな風にお話をお聞きしながら…
いつもさりげなく側にいる奥様の存在がありました。
きっと奥様は、いつもこんな風に森田さんの創作活動を支えられているのだろうな、とてもいい関係なんだろうな~という雰囲気が、少しご一緒しただけでも伝わってきます。
 
森田さん:神社から帰って来ると、私はもう絵の世界に切り替わる訳ですよ。
するともう帰り際の寄り道とか買物、一切ダメなの(笑)
とにかく帰るんだと、5~10分の買い物に付き合えない訳ですよ…
それが直子(奥様)は嫌みたいですよ。
 
直子さん:ちょっと待ってて、トマト1個買うのに何で待ちきれんかねっ…て!
仕方ないから一旦自宅に送ってきて、それから私一人で買物に出るんですよ。
これがでも、ほんっとに無駄って思うの…(笑)

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森田さん:私にはそういう寄り道がムダなのよな(笑)
絵具を混ぜる油が生きているんですよ、固まったりしちゃいますからね。
その油を調合しながら…私の場合は3段階に分けて、さらさらの油・中間・どろどろの油、これを使い分けて描いているもんだから、一日間が空くだけでも全部予定狂っちゃうんですよ。

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こちらは森田さんの敬愛する画家・戸嶋靖昌さん。「とても素晴らしいですよ」と画集を
見せて下さる様子に、本当に絵がお好きなんだなと感じました。…にしても素敵な写真!!
 
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森田さん、直子さん、ありがとうございました。
 
ギャラリーに入ってすぐ「どうぞ、ゆっくり見ていて下さい」としばし時間をいただき、ひとつずつ作品の前に立って向き合っていきます。
どれも、とても美しい色彩と、得も言われぬ世界感。
絵の奥から感じる引力に心がどんどん引き込まれていくようです。
 
2時間近くここに居て、じーっと見ていく人もいますね」と森田さん。
どの絵からも《こういう風に見てほしい、こういうことを言いたいんだ》
というような主張は感じません。
《好きなように見て、自由に感じていいんだよ。今、あなたは何を想う?》
そんな風に語りかけてくれるような懐の深い作品たちと、
じっくり会話を楽しみたい。そんな気分になり、時間を忘れて見入ってしまう
という気持ちも分かるなぁ~としみじみ感じ入るのでした。
 
今後もギャラリーでは、定期的に作品を入れ替えて展示していくそうです。
ご興味のあるかたは是非、森田さんの作品に会いに行ってみてください。
きっと心に響く何かがあるはず…。
 
【森田さんのギャラリー】
宮崎県小林市大字細野2373-12
連絡先: 090-4989-5968(森田) ※ご連絡されて行かれたほうが確実です
 
 
 
奥様曰く、森田さんは“動物園の白クマ”だそう。
「部屋を行ったり来たりして…だから絨毯もそこだけすり減ってるんですよ」()
それだけ夢中になれることがあるって、素敵なことですよね。
 

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霞神社

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昔から“商売の神様”として知られているという霞神社。
大きな鳥居を構えた表参道の奥には、700段もの長い階段を上がっていく参道
が続きます。(途中まで車で行ける東参道・中参道の方がここより近道です)
 
何はともあれ、やっぱり森の中は気持ちがいいもの。
しずかな空気に耳を漂わせると、樹々の葉が風と遊ぶ音、鳥の歌がしっとりと
身体に沁み込んできます。
黙々と階段を上りながら、脇の樹々の合間から見える遠くの景色を休み休み
眺めつつ、何とか上り終えたところで、ふと目に付いた心優しき小さな看板さん。
ありがとうございます、おかげ様でちょっとした達成感。

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樹々の道が開けてくると、明るい気配の先に神社が見えてきます。

 

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12月初旬の御神門の横には、来年の干支・亥の旗が掲げられていました。
一通りお参りさせていただいた後、宮司の森田さんにお話を伺いました。
 
―霞神社についてお聞かせください。
 
森田さん:昔から開運ということで、特にご商売関係の方、鹿児島や熊本辺りからも多く来られています。自営業の方で、お孫さんの代まで継がれている方も多いですね。
あとは白蛇様という存在が、皆様方には周知されているかと思います。ご覧になったことのない方は結構多いんですよ。30年間毎年いらして一度も…という方も沢山おられます。あくまでも自然の中で生息していますから、中々見れないんですね。
 
―主に白蛇様は、どこの場所でお見かけできるのでしょうか?
 
森田さん:ご本殿の裏手にある岩山で見れることが多いです。
比較的こういう環境を持った神社は多いのですが…ご神体そのものが神様として祀られているような建物は無くて、元々にある山自体が拝む対象であるという。神様=山として昔から信仰を集めていた場所なんです。
そこに世間で言われているヘビとはまた違った、小さく珍しいヘビが生息しているということで信仰を集めてきたわけなんですね。

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天保14年(1843年)に描かれた絵。赤い〇印のところに、白蛇の姿が小さく描かれています。
白蛇様を見たことのある方の話だと、小さくて銀色に光るような感じだったそうです。
 
 
―かなり昔から白蛇様の存在が認められていたんですね。
 
森田さん:そうですね。江戸時代の文献にもそのような資料が残っています。
山伏の方達がホラ貝を吹きながら山を歩く姿…今でもたまに見かけますけど、信仰の形体、修行僧たちが最初に出てきたのが平安時代なんですね。
おそらくその頃から注目されていた場所じゃないかと思われます。
 
この辺りでは霧島もありますし、典型的な修行の場として山伏達がいつも渡り歩いていたり、道場にしていたりして…。今は目立ちませんが、当時の様子だと平野の中にポンと岩山がある感じだったのでしょう。「変わった岩があるぞ、行ってみよう」と立ち寄って、珍しい白蛇の存在に気づかれたのでしょうね。
その方達が霧島の山に行く前に、ここに住んでいる石神様に修行の無事と安全を祈っていきましょうと、ここを借りの集まり場所・住まいとして“霞”という名前が残ったのではないかと…推測なのですが。
歴史としては非常に古い、山岳信仰にまつわりのあるような場所であったんでしょうね。
 

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天に近い…!とても眺めのいい展望所。向かって右側に白蛇様のお目見えする岩山がある。

 
―そうなんですね。霞神社にはこれまで沢山の方々が来られていると思うのですが
印象に残ることなどあれば、聞かせてもらえますか?
 
森田さん:そうですね、展望所の景色はだいたい皆さん感動されていきますね。
あと境内自体は狭いんですが、神社の所有地にもなる周囲の山などの手入れが行き届いている…ということは専門の方から見ても分かるようです。広い敷地内を毎日、職員の方々が懸命に手入れしています。景色の美しさも参拝者の心のなごみに直結していますので、来てよかったなと思っていただけるといいですよね。
 

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宮司さんにとって、霞神社はどのような存在でしょうか。
 
森田さん:いろんな人との出会いを導いてくれた場所でもあります。
いろんな方が来られますが、大半の方が必死の思いでいらっしゃるんですよね。
そういう方達のことば、姿勢に触れた時に、みずからも襟を正しています。
だから逆に、参拝者の方達に教えられる…ということの方が多いような気がしますね。
 

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森田さん、ありがとうございました。

 
【霞神社】ーかすみじんじゃー
宮崎県西諸県郡高原町大字後川内1553-1
TEL0984-42-0033