えがおリレーvo.7 鈴木 ヒサミさん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。 今回は第7回目、鈴木 ヒサミさんです。
 
鈴木ヒサミさんを一言で表すと、“ 常に何かを作り続けている人 ”
夫婦共に働いてきた職場を退職したことを皮切りに、ヒサミさんはパッチワークを10年以上やり続け、その後独学で始めたというエコクラフト(紙製のテープ)を使用しての小物づくりを、今では講師として生徒さんに教えるほどになりました。
ご主人の(ます)()さんも奥様をサポートしながら、庭園づくりをしたり、鳥や鯉を育てることに夢中!ご夫婦共に、毎日楽しんでおられるようです。

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 敷地内には様々な草木が植えられています。今はモクレンの花が真っ盛り!
小川や水車も作られた素敵な庭園です。
 

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玄関口には沢山の壁掛け時計が…。真雄さんが壊れた時計などをもらってきては、修理してピカピカに生き返らせたという幸運な時計たちです。
 
早速ご自宅へ上がらせてもらうと、沢山の種類のカゴバッグが棚に並びます。
「散らかっていてごめんなさいね~、こんなとこ見せれるあれじゃないんだけど…」と謙遜気味なヒサミさんですが、その作品の数や豊かなバリエーションに驚きます。
 
「これは全部見本なんです、まず皆さんここから選んで作りたいものを作られますよ」

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エコクラフト教室は、毎週水曜・日曜の週2回、ご自宅にて開かれています。
午後1時~夕方まで、一回につき500円です。(※材料費は別)
クラフトテープを手で編みながら、様々なカゴやバックなどを自由に作ることができます。ご夫婦の丁寧なサポートを受けながら、黙々と集中したり、お喋りしたりしながら皆さんニコニコと楽しまれている様子でした。
 

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これは高原町秋まつりでの作品展示の様子。生徒さん達の作品も並びます。

ヒサミさん:(教室に)来た人が「たのしい」と言ってくれるので、私も嬉しいです。でももう80歳だからね、無理せずやっていこうと思ってます。
数年前に病気したけど、今は薬ひとつ飲まずにいれることがしあわせ。
あとは人が喜んでくれることかな…。
 
―そうですよね、それが元気の源になりますよね。手も動かすし…
 
ヒサミさん:ね、手はカサカサですよ(笑)それにちょっと頭も使うでしょ?10人なら10人違うものを作るから、それぞれを教えることもいいのかなとは思います。
 

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左はゴーヤの押し花。他にも花や野菜などが素敵に仕上げられていました。

 

ヒサミさん:いつも、明日は何しよう、あれしよう…と色々していて、
ぼおーっと一日が過ぎることがないです。それがいいのか、悪いのかは…。
でも雨が降る日はまた、手仕事がはかどりますからね~。
 
だから夜はぐっすり寝ます。朝になるとパッとおきて、三度のごはんも、なんもごちそうはないけれどちゃんと食べる。野菜は自給自足、畑も田んぼもしているから、自分でつくったものをね。そして朝は必ず花の手入れ!一度出たら、もう家に上がるのがよだきいぐらい(笑) 外にいたいのよ、もう太陽に当たってね。
 
水かけて、種をまいたり、花を取ったりしてね。ニワトリもいるし楽しいですよ。
忙しいですけど、毎日やりたいことをちゃんとしてます。
そして、もうちょっと若かったらフラダンスなんかも覚えたかったねぇ~と思うくらい!(笑)音楽が鳴ったりしたら、すぐ踊りたい人なの。集まりの時は夫婦二人で歌ってますよ、夫婦心中とか、ああいうのをね…。
 
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真雄さん、ヒサミさん、ありがとうございました。

 

どこも痛いところがないし、元気なのよね~、と笑うヒサミさん。
山歩き、ウォーキングも大好きだそうで(そこはご主人とは合わないらしい()
「足には自信がある、高千穂峰もまだ上がれると思う…!」と語られる、そのしっかりとした口調の中に秘められた芯の強さを感じました。
お二人の若々しさの秘訣については、日々を楽しく過ごされていることや、好きな事をして、喜んでくれる人がいて、皆で笑い合う時間がある…ということも言えそうです。

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「貧乏ヒマなし、かな」とおっしゃっていましたが、お金でしあわせは買えませんものね。ご夫婦それぞれが、互いにサポートし合いながら、好きな事をイキイキと楽しんでいらっしゃる様子を見ているだけで、素直にうらやましく、うれしい気持ちになるのでした。
そして次回は…「面倒見が良くてやり手なのよ~」とご紹介いただき、高原町の「いきいきリーダー1期生」のメンバーにも選ばれたお方です。どうぞお楽しみに!

 

 
 
 
 

 

 

 

湯之元温泉

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 高原町湯之元地区にある【湯之元温泉】は、明治35年創業の歴史ある温泉宿です。炭酸ガスが溶け込んだ珍しいお湯である【高濃度炭酸泉】の効能を求めて、
日々沢山のお客さんが訪れています。取材に訪れたこの日は小雨降る温泉日和。
駐車場は午前中にも関わらず、沢山の車で埋まっていました。
 

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温泉入口の脇にある野菜売り場。地元の方が作ってらっしゃるお野菜は新鮮で元気!
生産者さんの味のある絵と言葉が添えられていてぬくもりを感じます。 
 

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奥へ進むと“鉱泉くみ場”があり、温泉水を購入し持ち帰ることができます。 

 

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玄関口から上がると写真や額物がたくさん…!歴史を感じる落ち着く空間です。

 

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「これは…馬車かな?」昔は高原駅からここまで馬車が来ていたそうです。古い写真に見入る、こちらの方は宮崎市内から入浴に。「ここのお湯はいいよ~!」と絶賛されていました。

 

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 館内で頂けるお食事も美味しいと評判です。
写真はお昼の人気メニューだという「チキン南蛮」甘酢の効いた優しいお味…。
ごはんは温泉水で炊いたモチモチ美味しい「鉱泉ごはん」
見た目からして身体に良さそう!?
ごま塩の効いた「鉱泉おにぎり」も定番人気です。
 

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若女将の礼奈さん(左)と妹さんの真子さん(右)。美人姉妹、お肌もつやつやです~!
 
現在は先代の長女・若女将である礼奈さんのご主人・勝義さんが湯之元温泉の取締役を務めておられます。温泉の経営を引き継ぐために、今から2年半前に関東からご家族で移住されてきたそうです。そんな勝義さんに、温泉のことや生活の事について…少しお話を伺いました。
 
勝義さん:元々は福岡の出身で、そこで妻とも出会い転勤で東京に行っていたんですけど、先代の社長が4年半前くらいに病気で亡くなりまして。
その後先代の奥さん(義母)と妹達が頑張って経営をしていましたが、やはり男手が必要とのことで…仕事を引き継いでくれないかという話を頂いたんです。どうしようかと家族で考えましたが、そうやって力を必要としてくれているのであれば協力しましょうと、ここへ引越してきました。
 
―そういう経緯があったんですね。福岡、東京と暮らしてこられたわけですが、ここ高原町へ来られての暮らしはどうですか?
 
勝義さん:最初はね…田舎なので、夜暗すぎる道とかですよ(笑)虫が多いとか、生活インフラが整備されていない所だったりとか…そういった部分を不自由に感じたりもしましたが、逆を言うと(都会での生活は)会社終わって満員電車乗って、コンビ二に寄って後は家に帰って…みたいな感じの生活じゃないですか。
東京なんかでは必要なものはどこでも売っていますけど、沢山ありすぎてもどこに行けばいいのかわからない、みたいな状況ですしね。このご時世インターネット販売もあるし、足を延ばせば宮崎や福岡でもすぐ行けますからね。
とにかく何事も楽しんでやらないと…ていう気持ちで暮らしています。
不自由だから嫌だ、と思ってしまうと何もかもがつまらないですから。
 
―本当にそうですよね。都市部のサラリーマンから湯之元温泉のオーナーということで、暮らす環境、生活もガラリと変わりましたよね。この2年半の中でも色々あったと思うのですが、印象的な出来事はありますか?
 
勝義さん:個人的なことで言えば…工具を使って何かするということや、生活にぐっと密着した事ってほとんどやってこなかったんです。例えば、窓のサッシが壊れたとかですぐ業者さんに頼んでいたところを、今ではちょっとしたことなら自分で直せるようになりました。マイ工具セットも買いまして(笑)
温泉の設備を整えたりできるようになってきたし、そういう面では“あ、自分もちょっと成長したな”って思いますね。
 
―都市部だとお金さえだせば何でも手に入る。逆にこっちにくると…
 
勝義さん:お金だしてもダメですもんね(笑)
結局自分がどれだけできるか、知識の内容もこれまでとは全く違ったものになってくるので勉強しないといけない。ただ以前の仕事で法人融資を担当していたので、それは今経営に関わるにあたって非常に役立っていますね。
入浴に関しては、主に地元の方がメインですが、鹿児島、熊本など近県の方々が日帰りで来ることも多いです。コンスタントにお客さんに来て頂いているので、それは非常にありがたいことですし、これからもしっかりとケアできるような体制を整えていかないといけないなと思っています。そして、今後少しずつ部屋を手直ししたり、綺麗にしていくことへ着手していこうと思っています。 

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勝義さん、ありがとうございました。

 
施設内にいると、本当に次々とお客さんが訪れてきます。少しお話を伺うと
「足を悪くしたのをきっかけに、都城から毎日のように通っているのよ~」
「ここのお湯で、けんしょう炎を起こしていた手の痛みが取れてね…」
…などなど、温泉の効果を身にしみて感じていらっしゃる様子でした。
 
そして、これだけ地域に根付いた温泉宿ですが慢性的な人手不足だそうで…。
これから事業を発展させていく上で若い力も必要だということでした。
(ご興味ある方は是非!)明治時代から代々引き継がれてきた湯之元温泉、これからの新しい姿がまた楽しみですね。

 

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泉質:炭酸鉄泉
効能:慢性消化器病、神経痛など
お風呂:鉱泉風呂・露天風呂・サウナ・水風呂・源泉風呂
入泉料金:大人500円 小人250
※入浴・宿泊・食事可能
 
 

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杜の穂倉邸

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花堂地区にあるお食事処『杜の穂倉邸』は築200年にもなる古民家のお店です。
玄関で靴を脱ぎ店内に入ると、とっても落ち着くレトロな雰囲気。
丁寧に作られた和食創作料理が人気で、町内外から多くの方が訪れています。

 

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1F席/囲炉裏があり外の庭園が望める…昔ながらの空間が楽しめます。

 

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2F席/外に向けて窓が広く開放的、霧島山が望めるロケーションが魅力。

 

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こちらは『チキンカツ定食』1000円。添えられた小鉢や、たっぷりと盛られた野菜の彩りが目にも鮮やか!見た目も量も大満足のランチ定食です。

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お手製コンポートやフルーツなどの、ヘルシーなデザート付です。

 

お店をオープンして今年で8年目。
店主であり料理長の飯田さんは元々高原町のご出身。大阪や京都で料理の経験を積まれ、こちらへに帰って来てからは、周囲の協力も得ながら自然な流れで独立することになったそうです。
 
“できるだけ地元の食材を使い、季節を感じる料理を提供したい”という飯田さん。
 
丁寧に仕上げられたお料理から、その想いはちゃんとこちらに伝わってきます。農業をされているご両親が作られるお米や野菜を食材に使ったり、近所の方が鹿などの肉を持ってきてくれたりすることもあるそう。そんなご家族や、地元のつながりがしっかりあることも、新鮮で美味しい、真心を感じるお食事がいただける理由のひとつなのかな…と感じました。
 

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飯田さんとお母様です、ありがとうございました。

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葉月

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高原町西麓にある食堂「葉月」は、もうすぐ創業40年。
料理人のご主人と、配膳や配達をサポートする奥様のご夫婦ふたりで毎日お店を切り盛りされています。お昼時に来店されるお客さんも多く、奥さんがテキパキと配膳をこなされていました。
 

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こちらは定番人気の「からあげ定食」620円。優しい雰囲気の家庭の味、ほっとする
美味しさです。その他各種定食、丼物、うどんやカレーなどもあります。
 
創業当初からの変わらない味でご主人が作り続けている葉月のメニュー。
食材には、ほぼ町内の野菜やお米を使っており、ごはんが美味しいと好評です。
 

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 そして店内には何とも言えない、さっぱりとした雰囲気が漂います。
きっと長年の間、やるべきことを日々積み重ねられてきたご夫婦だからこそ出せる
空気感なんだろうなぁ~としみじみ落ち着いてしまいます。
ご主人が奥の厨房で作業されている中、少しお時間をもらい奥様とお話させていただきました。お仕事やお店に対しての気持ちをうかがうと「必死でやってきただけだから…」とはにかんだ様子。けれど、そのうち子どもさんやお孫さんの話になると言葉も弾みだし、お二人の優しいお人柄や、アットホームな雰囲気にすっかり心和んでしまったのでした。

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ご主人と奥様です、ありがとうございました。

 

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皇子原公園

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皇子原公園は、神武天皇ご生誕の地に創建されたと伝えられる皇子原神社を中心に整備された自然豊かな公園です。神武の館には民俗資料なども常設されており、藁ぶき屋根の民俗体験資料館などもあります。
 

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園内には宿泊できるコテージの他、テニスコート1.1キロコースのゴーカート、ローラースライダ―などの遊具があります。その他に釣場もあり、子どもや釣り初心者でも手軽に楽しめるのでオススメですよ。
 

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受付にて釣竿を借り、渓流沿いの遊歩道を歩いていくと奥の方に釣場があります。

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ここで釣ったニジマスを管理事務所(軽食コーナー)に持っていくと、その場で塩焼きにして頂くこともできます。綺麗な渓流で育ったニジマスは美味…!(※持ち帰り用に魚の下処理までしてくれます)

 

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そして宿泊可能なコテージは全部で15棟。
定員6名~30名まで泊まれる様々なタイプがあります。
キッチン、風呂・トイレ、ベッドなどの設備が一通り揃っているので、安心して泊まることができます。(※その他バーベキューもできます)
管理されたコテージに家族や友達とワイワイ泊まれるのは気軽でいいし、近くの温泉に入って、綺麗な夜空を眺めながらゆっくり過ごす…というのも贅沢なひとときですよね。
 

【コテージ内部】 

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管理事務所横にある鳥居をくぐり、階段を上がると「皇子原神社」があります。
神武天皇がご降臨された地であり「産婆石」の付近でご生誕になられたと伝えられている場所です。    

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春(2月~4月)にはソメイヨシノや山桜が咲き誇り、夏になると家族連れなどで賑わう園内。9月中頃には約300万本のヒガンバナが咲き始め、毎年秋分の日には「ヒガンバナ祭り」も開催されています。コテージの周辺にあるモミジも鮮やかに染まり、美しい彩りを見せてくれますよ。ぜひ、四季折々の変化も一緒に楽しんでみてください。

 

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【皇子原公園 管理事務所】
889-4414 宮崎県西諸県郡高原町大字蒲牟田3-251
TEL098442-3393  FAX098442-2211
 
 
 
 
 

 

 
 

えがおリレーvo.6 佐々木 彰子さん(衣料のササキ)

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第6回目、佐々木 彰子さんです。

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《衣料のササキ》は彰子さんのご主人が3代目の衣料品店、創業80年になります。元々沢山の衣料を扱っていたお店でしたが、手芸好きだった彰子さんが「最初は無理やりコーナーを作ってもらって…()」と店の一角で始めた手芸コーナー。
その後、元々手芸協会指導員であるお姉さんに来てもらい、お店で手芸教室を開きます。そのうち生徒さんに質問されることもチラホラ出てきて…もっと自分でも理解を深めたいと思い、彰子さんご自身も手芸協会の講師免許を取得したそうです。
 

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店の手芸コーナー。沢山の材料や小物、キルト作品が置かれています。

 

―手芸教室での内容を聞かせてください。
 
彰子さん:初心者は私が簡単なものから提供しています。ある程度できる様になったら店内に飾ってあるようなもの(キルトのバッグやタペストリー)やご本人がしたいものを教えていく感じです。
本から自分のやりたいものを選んで…というのでもいいし。主にパッチワーク全般ですね。希望があれば何でもしてもらっていますよ。

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教室を始めた頃に流行っていたという「カントリードール」。アンティークな風合いを出すために
布を紅茶染めしたりと、手間を掛けて作った人形たちが並んでいました。
 

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数々のパッチワーク作品を見ていると、彰子さんの楽しんでいる様子が伝わってきます。

 
―それなら手軽に始められそうでいいですね。パッチワークって、やりだすと結構はまり込む世界なんだろうな~と思うのですが…
 
彰子さん:うん、好きじゃないとできないよね。私は逆にしないでいると、できないストレスがあるくらい(笑)忙しくなってくると「早くやりたい…!!」ってね。
 
―パッチワークの魅力を表現すると…?
 
彰子さん:うーん、とにかくワクワクする感じ!“あれ作ろう、これ作ろう…”と布を見ながらイメージしているだけで楽しいし。手元の作品を作りながら、頭ではもう次の作品のこと考えてるから…キリがないです(笑)

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取材時にきていた生徒さんが手掛けていたのは“ハワイアンキルト”会話しながらチクチク、少しずつ進みます。「一日中やっていられる。好きな事だから肩も凝らないんですよね~」

 

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「人に見てもらえるだけで嬉しい()」とお気に入りの力作を出してもらいました。
こんな大判の作品を全部手縫いで、何枚も作っている彰子さん…その根気に完敗です。
 
―もちろん技術的な難しさはあると思うんですけど、やっぱりこれをやっている間って、“無”ですか?
 
彰子さん:無、ですね(笑) 無心になれるのがいいんです、雑念が消えるし。
パッチワークをやる世代は私から上の世代が多くて、皆さんご家族の介護や仕事、家庭の色んなことを抱えているんですね。そんな中で、ここにきておしゃべりしながらチクチクやるだけで気持ちが楽になる…という人、結構多いんです。
 
―そういう面の良さもありますよね、つどいの場って大切…。
 
彰子さん:だから若い人も来てくれるとうれしいんだけどね~(笑)
パッチワークには、小さいものを繋いでいく楽しみもあるんですよね。
今はミシンを使って色々作ったり、ハンドメイドの小物作りも流行っていて。それもいいんだけど、また別の魅力も知ってほしいな~と思っています。
 

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彰子さん、ありがとうございました。
 
ご自身の手芸愛を「ほとんどビョウキ」と笑う彰子さん。
現在もほぼ毎日、一日最低2,3時間は手仕事をしていて、下の子が1才になる頃にはもう机に座らせながらパッチワークしていた…()というほどですから、もう生活の一部、人生に欠かせないものになっているといっても過言ではないようです。
 
その細かな作業の連なり、ひろがりを見ていると、すごいなぁ~と感心する気持ちがまず当たり前に湧いてくるのですが、その向こうに見える精神的な広がりを感じ、無心に没頭してしまう世界にどっぷり浸れることがうらやましく…
“いいな~自分も何か没頭したいな~”という気持ちになってしまいます。
 
“たのしむことが一番、活力になります”その言葉通り、日々の楽しみを糧に若々しくイキイキと過ごしていらっしゃる彰子さんなのでした。
 
そして次回ご紹介いただくのは…手芸教室にも通われていたというお花が大好きな女性です。お楽しみに…!
 

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おねこさま?のびーっとした表情…いやし。

 
 
 
 
 

 

石山牧場(Stone hill farm)

高原町では「お試し滞在事業」を行っています。
 
高原町ってどんなところ?”移住をお考えの方など、町内の雰囲気を実際に感じることができるのでご利用されてみてはいかがでしょうか。ただ泊まるだけではなく、それぞれで農業体験などができたり、リアルな情報が聞けたりするのでオススメです。
 
今回はいくつかある農家民泊の中から、常盤台区にある「ストーンヒルファーム」をご紹介します。酪農を営む石山さんご夫婦のご自宅での農家民泊。広々とした敷地内には牛の他にも、いろんな動物たちがいて賑やかな雰囲気です。
 
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広々とした敷地内に自宅と牛舎が構えれられています。
 

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犬・猫・ポニー・ヤギ・にわとりまで…!いろんな動物たちが一緒に暮らしています。

 

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広い牛舎の中にいる沢山の牛たち。ゆったり草を食んでいました。

 

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久美子さんと、宗行さん。エネルギッシュなご夫婦です。

 
―民泊を始めたきっかけを教えて下さい。
 
宗行さん:民泊の会長さんが昔からの知り合いで、先に民泊を始めていた人とも縁があったもので、自然とそういう流れになったんだよね。牛の世話もしているし、昔から実習生とかは受け入れていたからね。
 
久美子さん:実は私も実習生だったの!
 
―え~、そうだったんですね!(…しばしご夫婦の出会い談で盛り上がる)
※一言でいうと久美子さんは「飛んで火にいる夏の虫」状態だったそうです(笑)
 
宗行さん:本当、あっという間だったね~(笑)
 
―民泊にはどういった方が来られますか?
 
久美子さん:基本は修学旅行生が多いです。高原への移住体験みたいな感じで来られる方もいますね。ちょうど明日から10日間ほど東京農大の実習生が来るんですよ。
 
―民泊をしていて、印象的な思い出などはありますか?
 
久美子さん:中学生なんかは犬や猫がいるだけでも喜んでくれるのよね(笑)
まだ帰りたくないっていう子もいるし…。
 
宗行さん:泣かれたりする時がつらい、女の子は特にね…。家に帰ってから電話してくれた子もいたね。田んぼの時期なんかには、男の子達をトラクターに乗らせたりして。そういう体験は記憶に残るかもしれないよね。
 

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搾乳準備。早朝と夕方に牛たちの搾乳をします。

 

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この時は東京農大の研修生が滞在中で一緒に搾乳のお手伝い。まだ2日目のこの日は、石山さんの指示のもと、真剣な表情で機械や牛を見つめ作業していました。

 
高原町で生まれ育った宗行さんは酪農のプロ、牛に対する愛情は並々ならぬものです。そして奥様の久美子さんは、牛乳を使用した商品開発などにも積極的に取り組まれています。
そして最近のご夫婦のマイブームといえば…
宗行さんは2020年秋に宮崎にて開催予定となっている【全日本ホルスタイン共進会】に向けての“宝物づくり”。その一方で久美子さんは、夢の実現に向けての“宝物さがし”。
「夫婦でなんか距離感あるでしょ~」と笑う久美子さん。
けれどその様子からも、ご夫婦それぞれがお互いに尊重し合いながら、日々を楽しんでおられる様子が伝わってきます。
 
とっても気さくでお話好きな仲良しご夫婦なので、きっと民泊に来た方も、仕事や暮らしについてのいろんなお話が聞けると思いますよ。
小さなお孫さんもいたのですが、搾りたての牛乳を飲めて、産みたての卵をいただけて、動物たちもいっぱいいて…。いい環境の中ですくすくと育っているな~と、見ているこちらまで嬉しくなるのでした。
 

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