えがおリレーvo.10 倉住 宜實さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第10回目、倉住 (たか)()さんです。

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宜實さんは20年以上、高原町で木工所を経営していました。
全国各地へ、主に陶器箱などの木箱の材料を配送していたそうです。
工場を閉めてからは自分の時間を楽しむ時間もできましたが
元来のものづくり気質は変わらず健在で、庭先の水路に水車を作り発電する仕組みを作ったり、木のお面やトロフィーを作ったりなど…
様々な趣味を楽しまれている様子です。

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ウワサの?水車は台風被害により取り外されていました。

 

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ご自宅前の水路にあった小さな…水車?「これは昔からあるイモ洗い機だよ」
中に土のついた野菜を入れると、水力でキレイに仕上がる便利なもの。
水のきれいな土地ならでは、ですね。
 

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過去に木のトロフィーを製作された際の名残り品。木ならではの温かみのある雰囲気です。

 

(たか)()さん:以前は狭野杉(※狭野神社の杉)でトロフィーを作りました。
狭野杉は名木ですからね、台風などで倒れてしまったものを使うんですね。
木工所をやる前は、杉の葉などで線香の原料を作っていました。
葉を切って、乾燥して、その原料を加工会社へ送って。
ブナの木の皮なんかは、仏壇用の線香が出来るんですよ。
 

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今年の棒踊りの様子。笠をかぶった唄い手の真ん中が宜實さん。

 
狭野神社で約400年続く伝統行事・御田植祭で披露される、五穀豊穣を祈願した「棒踊り」の唄い手でもある宜實さん。独特の唄い方や温かみのある声には、懐かしさのようなものも感じ、これから先もこういった生の唄声・伝統が絶えず引き継がれていくといいな…と願うような気持ちになります。
 
宜實さん:時期が来ると、棒踊り保存会の人達と歌の稽古をしています。小学校でも45年前から棒踊りをやっていますからね。狭野神楽も、区の行事になってからは舞い手が増えました。これからも続いていくだろうと思いますよ。
 

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 そしてこちらは、町内にある「高齢者工芸センター」
年配者の方々が豊かな経験と技術を活かして民芸品等の生産
や技術伝承の拠点となるよう建てられた施設です。
この場所を使って何かやろうか!と発起した宜實さんは
地域の仲間さん達に声を掛けて、夏頃からここでのものづくりをスタートさせる
予定です。現在は中にある機械の修理をしたりなど、着々と準備中…。
「これからがまた楽しみです」とほほ笑む宜實さんなのでした。
 

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宜實さん、ありがとうございました。

 
ゆったりと、腰の据わった雰囲気の宜實さん。
その穏やかな空気には、高原の地にしっかりと足をつけて生きてきたという、味わい深い気配が漂っていました。
今後もお仲間さん達と共に、ものづくりを楽しんでいってくださいね!
次回は移住者のお方…「魚釣りが好きな面白い人ですよ」とご紹介いただきました。どうぞお楽しみに…!