えがおリレーvo.4 瀬戸口 美智子さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
今回は第4回目、瀬戸口 美智子さんです。

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美智子さんは宮崎市出身ですが、ご結婚後にご主人の実家がある高原町へ移住されてきました。後にご主人は宮崎市へ単身赴任でのお仕事になり、二人のお子さんも東京と福岡へ…。現在はご主人のお母様とふたり暮らしです。
後川内地区で簡易郵便局を始めて早30年。今は簡易郵便局連合会・宮崎県の会長、九州地方の副会長、更に全国の理事も請負っているそうです。その他にもスポーツ推進委員(宮崎県副会長)、交通少年指導員、少年補導員なども…。
すごいですね~!と伝えると「ずっとやってると役が回ってくるんですよ~、頼まれると断れないし…やると今度は辞めずらくなるしね」とやや困り顔で軽快に笑います。
 
―元々宮崎市ご出身ですが、高原町での生活も長くなりますよね。ここでの暮らしの話を聞かせてもらえますか?
 
美智子さん:そうですね。最初は高原町へ行くんだと思ってたんだけど、いざ来てみると後川内という地区にお嫁に来たという空気感があって…。
ここの地域性もあるし、みんなつながりが強いんですよね。
よく「後川内って団結してるよね」って言われます。私も昔からのつながりの深さみたいなものを感じていて、そういう後川内地区の良い所を発信できたらいいなって思っています。人数も減ってきて難しいけど…なにか地域が元気になるものを作りたいんです。お祭りもそのうちの一つだし。
 
―後川内のお祭りのこと、昔ながらの感じですごく良いと聞いています!
 
美智子さん:そう、とにかく後川内を元気にしたいっていうのと、外に出ている人達が故郷に帰ってきた時に集まれる場所になれたらいいということで…毎年お盆の14日にやっているんですよ。
それも最初10人位のメンバーで「お祭りやりたいよね!どうしようか?」という所から始まり…来年は15年目で節目になるから、またちょっと盛り上げることができればいいな~と思っています。お盆に帰って来た人から、お祭りの会場で○○年ぶりに友達に会えました~!とか、来年は家族を連れてくるからまた開催してください!とか言ってもらえて…。

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―故郷に帰ってくる人にとっては嬉しいし、帰ってくる楽しみができますもんね。
 
美智子さん:うん、今ではみんな子供や孫がお祭りに合わせて帰ってくるって聞きます。そしてこのお祭りの屋台も、全部この地区の人達のボランティアなんですよ!
皆が友達に「手伝ってくれん?」って言って、それで成り立っていて…。
それが本当にすごくないですか?
みんなが口伝で頼んでくれて、最後まで、後片付けまでしてくれるんです。
屋台も色々あるんですが、焼きそばのコーナーはずっと恒例で小学校・中学校の先生たちがやってくれているんですよ。皆の協力で成り立っていることが本当にありがたいです。

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地元のお祭りならではの抽選会!右はじが司会をする美智子さん。

 

「人とつながっているのが楽しいから…」と学校での絵本の読み聞かせや、地域の体育館でミニバレーやエアロビクスもやられている活動的な美智子さん。それもそれぞれが都合のつく日に無理なくやっている、いつでも気兼ねなく参加できるように続けていると言います。「本当にやめるのはいつでも出来るので、細々と続けている感じかな~」
それって地域の皆さんにとってもありがたいことですよね。いつもは参加出来ないとしても、なくなると寂しいものです。継続は力なり。
私なんかは、それって案外難しいことなのでは…と思ってしまいます。
 

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美智子さん:今は皆忙しくて普段中々会わないんですよね。
本当に、それは口蹄疫の時に感じました。その時期は人に会えなかったし、公民館なんかでも集まることが出来なくて、体育館も使えない。
週に何度か会っている人とも会えない。
人とこんなに会わないって…大変な事なんだなって思って。
いつもグランドゴルフやってる人達も、毎週やっていたことを急にやれなくなってストレスが溜まり「今日はおでん作るから皆うちにおいでよ~」って声かけて集まったのよ~って話してました。皆で集まって身体を動かしてコミュニケーション取る…ってあたり前のようにやっていたことが、急になくなると息づまりを感じるというかね。

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この前はさわやかスポーツ教室の活動で、小学生と高齢者とのグランドゴルフをしたんです。去年から学校の授業の一環としてやらせてもらえています。
最近は土日だとクラブなどで忙しい子ども達も多いんですよね、けど日中の学校だと集まれますから…結構にぎやかでしたよ。
 
―いいですね~!若い人とお年寄りが関わり合うことの大切さってすごくあると思います。美智子さんご自身は、今後こうしていきたいな~という想いなどありますか?
 
美智子さん:そうですね。これはまだ誰にも言ってないんですけど…(笑)
あと5~10年してそれぞれの役も降りて時間が出来たら、コーヒー飲んだりしながらお話できるような場所がつくれたらいいな~と思っていて。
今は難しいんですけど、いずれ形になれば…!と思っていますね。

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美智子さん、ありがとうございました。

 

後川内地区のこと、噂には聞いていました。
「地域のつながりが強い」「みんなで地域を盛り上げようという雰囲気がある…」
地域の人とのつながりで成り立っているというお祭りも、今では貴重になりつつあるのではないでしょうか。お盆時期に自然と皆に会える…というのも何だかいいですよね。
 
「エアロビも2人そろえばやりますよ、1人ではやらないけどね()
頼まれることがあると、その気持ちも嬉しいし、とりあえずやってみる。そして
止めることはいつでもできるからと、やり始めたことはできる限り続けていく。
その想いには、自分のやりたいことをやるというよりは、周りのために…
そしてそれが自分のよろこびに繫がっているという気配が漂います。
人が好きで、自分の暮らす後川内地区を愛し、小さな郵便局でニコニコ笑う美智子さんは、地域にとってあたたかい光のような存在。
郵便局でおばあちゃんと会話する風景を眺めながら、ふとそう思うのでした。  

 

次回のえがおリレーは、美智子さんと同じく後川内地区にお住まいで、東雲(しののめ)太鼓に力をいれていらっしゃる方だということです。お楽しみに!