えがおリレーvo.1 松尾 美智子さん

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たかはるで日々暮らしをいとなむ人々。
その人生やありのままの姿をリレー形式で伝えていきます。
 
トップバッターは「レモン」というスナックの店主、松尾美智子さん。
町の中心部、お酒の呑めるお店が並ぶ場所で30年近く営業されています。
噂によると、誰でも一律2000円(※ビールは別)だとか。太っ腹!
店内もレトロで可愛らしい雰囲気です。

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「今は昼間のお仕事が忙しくてね…」と頂いた名刺の裏には様々な肩書がズラリ~!
 
美智子ママ:忙しくてお店を開けられないこともあるから、休んでいる場合じゃないのよね。けど家にいるよりココにいるほうが楽しい。家にいるとナンヤカンヤ思いついて休めない。
 
―分かります。家に居ると色々気になっちゃって休めないですよね(笑)
 
美智子ママ:でしょ、だからお店にきてね…。誰か来てくださるとうれしいじゃん、ね。楽しいのよここの方が。だからついつい笑顔になってしまうのよ。
笑顔っていってもね、当たり前のこと。
なんで笑顔にならなくちゃいけないのよ、じゃなくてね。
 
 失礼ですが…とご年齢を聞くと「75よ」とニッコリ。
「こないだ敬老会のお誘いも来たんだけどね…ごめんね~って断ったのよ」
…なんだかカッコいい。
 
美智子ママ:忙しいから元気なんだと思うよ。
最近は物忘れも増えてきたけどね~。お店へ上がる階段が、リハビリ(笑)
荷物をもって上がるのもフウフウいいながらね、大変よ~。
今は私一人でしょ、だから最近はお客さんが「ここに水と氷持ってきて~」って
手伝ってくれるの。お店の人じゃない、お客さんが勝手にやってくれるの。
高原の若い人はお年寄りをかわいがってくれるのよね~(笑)
本当にみんなが助けてくれるから…ありがたい。
歳だからといってひがみ根性でなく、甘えるのもいいなと思って。
 
―うん、本当に沢山甘えて下さいね、頼られるほうも嬉しいんだから。
お店の「レモン」ていう名前の由来は…? 

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美智子ママ:レモンっていう名前は、ドイツで「神様にお供えする品物」っていう意味があるの。あぁ、これだ!と思ってね。
これまで本当に、お客さんにお店を可愛がってもらってきた。
3人の子を育ててこれたのも、ああいうバブルの時代だったからこそかな。
だから言ってたの。「あんたたちはお母さんが学校にやったんじゃないからね。
お客さんが行かせてくれたんだから、感謝しやいよ」って。
子供達も大人になってね、帰ってきたらお店に来てお客さんに「いつもお世話になっています、僕たちもお世話になりました」って言うよ。
 
今までね、すごく辛い時期も幾度かあったのよ。
それで苦労がしっかり身についているもんだから、
人にはいいようにしてあげようって。
困った人は助けてあげにゃいかんって。
それがもう、本当にひしひしと自分で分かる。
 
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岡山出身の美智子さんは、以前観光ガイドの仕事や、選挙候補者の応援演説などをされていたそう。その経験があるから、今も自信をもってお店を続けることが出来ている…と話します。
 
美智子ママ:あと10年はお店を続けたい。
出来るところまで頑張ってみようと思ってるからね。
自分だけで頑張ると言っても、お客さんから可愛がってもらえないと
何にもならないから。お客さんにまず感謝。本当にありがたい。
もう本当に、ここに来るのが楽しみなの。
お客さんもね「ばばぁ、肩こっとるど!」ってマッサージしてくれたりね、
優しいのよ。お客さんが「ママは優しいがねー」て言うと、
「うん私優しいの、お客さんに合わせてあるの」って(笑)
 
高原町は大好き。もうここの町が大好きだから、どこも行きたくない。
高原の人は優しいし、怒る時は怒ってくれるし、いい人よ。皆大好き。
ここが好きだからもうどこにも行かない、ここに骨うずめるの。よろしくね(笑)

 

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 美智子さん、ありがとうございました。
 
最初お店へ入りまず目に入ったのは、年季の入ったワイン色のカウンターに
敷かれた、レモン印の手作りキルトマット。
美智子ママの愛情がどこかしこに感じられる店内にいると
自然と心がほどけてきます。
笑顔がステキなのはもちろんですが、初対面にも関わらず気さくに接してくださる
温かい雰囲気…そこはさすが、地元の人達に長年愛されてきたママ!といった感じでした。
 
さて次の方は、美智子ママ一押しの若奥さんをご紹介します。「本当に可愛らしい人なのよ~、是非会ってみて!」と、すぐ連絡して下さり…「ママはお母さんみたいな方だから断れません~」と快諾してくれました。次回もどうぞお楽しみに~!